平成心学塾で「無縁社会」を語る

一条真也です。

今朝は寒かったですね。
全国的に雪が降った地域も多いようです。
わたしは早起きして、松柏園ホテルの神殿で行われた月次祭に参加しました。
その後、「平成心学塾」を開催しました。
毎月18日に開催していますが、わたしは、この塾の塾長なのです。

                 「無縁社会」を分析し、「結縁力」の大切さを訴えました


今日のテーマは「無縁社会」でした。
1月31日にNHKスペシャル「無縁社会〜“無縁死”3万2千人の衝撃〜」が放映され、大変な話題となっています。
その後、何度か再放送されましたが、とにかくNHKスペシャルとしては「臨死体験」以来の論議を呼んでいるのではないでしょうか。



日本の自殺率は先進国中でワースト2位です。
しかし、ここ最近、「身元不明の自殺と見られる死者」や「行き倒れ死」などが急増しています。引き取り手のない遺体が増えていく一方です。
その背景には、日本社会があらゆる「絆」を失っていき、「無縁社会」と化したことに大きな原因があります。 
かつての日本社会には「血縁」という家族や親族との絆があり、「地縁」という地域との絆がありました。
日本人は、それらを急速に失っているのです。
冠婚葬祭業としてのサンレーは、本業である互助会の運営、各種の儀礼の施行をはじめ、最近では「隣人祭り」や「婚活セミナー」などに積極的に取り組み、全社をあげてサポートしています。
これらの活動は、すべて「無縁社会」をなくし、「有縁社会」を実現するための試みだと信じています。
「遠い親戚より近くの他人」という諺があります。
でも、無縁死を迎えないためには「遠い親戚」も「近くの他人」もともに大切にしなければなりません。
そのための冠婚葬祭であり、隣人祭りではないでしょうか。
いま、あらゆる縁を結ぶ「結縁力(ゆいえんりょく)」が求められていると思います。

最後に、わたしは次のような短歌を詠みました。

「親戚も他人も大事 何よりも家族が大事 縁(えにし)むすべよ」 

あらゆる縁が結ばれた「有縁社会」とは「ハートフル・ソサエティ」そのものです。


2010年2月18日 一条真也