「SOMEDAY」

一条真也です。
おかげさまで、ついに「ハートフル・ブログ」が100本目になりました! 2月14日のスタートですから、かなりのハイペースかもしれません。よく読者の方から、「一条さん、そんなにブログばかり書いていたら、本が書けなくなりますよ」と心配されるのですが、大丈夫です! この間、『葬式は必要!』の脱稿をはじめ、たくさんブログ以外の原稿を書きました。それに、ブログを書いていると、わたしの中の「書く魂」に火がついて、連載コラムだろうが、本の書き下ろしだろうが、ますます書きたくなってくるのです。いずれにせよ、100本目を書いた今日は、わたしにとっての記念日です。記念日には、ぜひ聴きたい歌があります。歌いたい歌があります。佐野元春の「SOMEDAY」です。


「SOMEDAY」とは、「いつか」ということ。
いつかは、100本になる。その日を想像して、このブログを書き始めました。じつは、昔からこの「SOMEDAY」を会社の懇親会などで歌い続けてきました。
もともとポジティブな歌詞が大好きだったのですが、わたしが歌っているうちに若い社員たちが近くに集まってきて一緒に歌い、最後はみんなで肩を組んで大合唱するというのが恒例になったからです。合唱するとき、「SOMEDAY」がいつの間にか「SUNRAY」に変わります。今でも社員から「社長、今日は『SOMEDAY』を歌って下さい!」と、リクエストを受けることがよくあります。


「SOMEDAY」には、忘れられない思い出が、いくつかあります。わたしは、かつて東京で企画会社を経営していました。しかし、諸般の事情があって、父が経営する冠婚葬祭業のサンレーに入社しました。そのため、東京から小倉に居を移しました。多くの仕事仲間や友人たちと離れて、さびしい思いもしました。また、そのときの会社の経営状況は最悪で、正直言って不安でした。でも、長男の務めと思って、家族ともども故郷に帰ってきました。帰ってから最初の社員旅行の懇親会で歌ったのがこの「SOMEDAY」でした。もろもろのストレスと酒の飲み過ぎから泥酔してしまい、歌っている最中に高いステージから飛び降りてしまいました。その結果、足の骨を折ってしまったのです。翌日から入院しましたが、病院のベッドに横たわりながら、「ああ、いったい俺は何をやっているんだろう」と思いました。そして、「このまま、俺の人生は転落していくのでは」と悪いほうに考えが行くのを必死で食い止めました。


その後、わたしは2001年、38歳のときに社長に就任しました。じつは、一番厳しいとき、一番難しいときに就任しました。正直言って、「この先、どうなるか」と非常に不安でした。わたし以上に、社員のみなさんは不安だったと思います。でも、とりあえず与えられた使命をエンジョイしながら果たしていこうと決めました。自分なりにベストを尽くして頑張ろうと思いました。そのときは創立34周年の直前でしたので、「34周年はもちろん、なんとしても35周年を迎えるぞ!」と自分に言い聞かせました。「できれば、その先の40周年も迎えることができればいいなあ」とも思いました。


何とか会社の状況が良くなったら、そのときは社員旅行で海外に行きたいと思い、それを希望にしました。そこで、みんなで「SOMEDAY」を歌いたかったのです。
当時の状況を思い返せば、その「いつか」が本当に来るか、まったくわかりません。でも、絶望したらそこで終わりだと思って、わたしは「いつか」を信じました。そして、その「いつか」は、ちょうど6年後に本当にやって来たのです!


2007年11月に、わが社は創立40周年を迎えました。社長になったときは、「なんとか35周年だけは無事に迎えたい」と願っていましたので、感無量でした。
記念として、全国のグループ社員を3班に分けて上海に行ってきました。社員の中にはさまざまな事情がある方もいて、当然ながら全員が旅行に参加するわけにはいきませんでした。それでも、600名くらいにはなりました。3回とも上海のホテルを借りて、創立40周年記念祝賀会を盛大に開催しました。
そこで「SOMEDAY」を全員で大合唱したのです。


上海で「SOMEDAY」を大合唱!


DREAMS COME TRUE!
上海で、サンレーグループのみんなと一緒に歌った「SOMEDAY」。社長も、役員も、中堅社員も、新入社員も、みんな一緒。冠婚スタッフも、葬祭スタッフも、互助会スタッフも、みんな一緒。そう、「むすびびと」も「おくりびと」も「となりびと」も、みんな一緒。
「SUNRAY」と言い換えられた大合唱を聴きながら、わたしは、人様に恥じることなく、運命を謙虚に受け入れ、自分に与えられた使命を黙々と果たしさえしていれば、願いは必ずかなうことを知りました。


「SOMEDAY」から「SUNRAY」へ


「SOMEDAY」は「いつか」、「SUNRAY」は「太陽の光」。つまり、「陽はまた昇る」ということ!
「SOMEDAY」は、わたしにとって永遠の人生の応援歌となったのです。来年の11月18日、わが社は創立45周年を迎えます。その夜、わたしは、みんなと一緒に「SOMEDAY」を歌うでしょう。
信じる心いつまでも・・・・・・・・SOMEDAY!


陽はまた昇る!
  

2010年3月23日 一条真也