一条真也の母

一条真也です。

同期の大下君と久々に会いましたが、もう1人、なつかしい方にお会いしました。
東急エージェンシー・コーポレート本部・社長室・広報担当スーパーバイザーの伏見貴子さんです。20年前とほとんど変わっていらっしゃらないので、驚きました。


                  伏見貴子さん


伏見さんは、わたしが入社した当時は出版事業部にいらっしゃって、「出版寅さん」こと内海準二さんと一緒に、わがデビュー作『ハートフルに遊ぶ』を作っていただきました。
長身の内海さんと小柄な伏見さんのお二人に初めてお会いしたとき、わたしは「あっ、チッチとサリーだ!」と思いました。
昔、『小さな恋のものがたり』(みつはしちかこ著)というマンガがあって、その主人公が小さなチッチとのっぽのサリーだったのです。もちろん、東急エージェンシーのチッチとサリーは恋人同士ではありませんでしたけど。(笑)
当時のわたしは、社会に出たばかりで何もわからないばかりか、入社早々に本を出版して社内でもなかなか微妙な立場にありました。
社内には「ルーキーに学べ」などというポスターは貼られるし、そのことを週刊誌などで大々的に紹介されました。当然ながら、わたしは「針のむしろ」というか、新入社員でありながら大きなストレスを抱えていたのです。


                 「週刊朝日」などに紹介されました


伏見さんは、そんなわたしをさりげなく気遣って下さり、やさしく接して下さいました。
内海さんと伏見さんには本当にお世話になりました。
昨日は内海さんも一緒だったのですが、内海さんと伏見さんも久しぶりとのことでした。
お二人は、「一条真也」にとっての父と母のような存在かもしれません。
「兄と姉」というより、「父と母」ですね。
それくらい、新入社員にとって、会社の先輩というのは大人に見えました。



伏見さんは、その後、いろんな部署を回られて、現在はまた出版の仕事に携わっておられます。主にマーケティング関係の本を手がけておられますが、そういえば20年前に『主婦が動き始めた!』というベストセラーを出されています。たしか表紙のイラストレーターが『男3人ギョーカイ物語』と同じ人でした。
お互いに名刺交換したとき、「一緒に仕事ができるといいね」と嬉しい言葉をかけていただきました。本当に、また東急エージェンシーから本が出せて、伏見さんに編集していただけたら幸せです。



伏見さんは4年前にご結婚されたそうです。
なんでも、ご自身の結婚式の話題で、あの「とくダネ!」にも出演されたとか。
伏見さんは、とても幸せそうでした。
その笑顔を見ていると、わたしまで幸せな気分になってきました。
最後に、「今度、会社にも遊びにいらっしゃいよ!」と言って下さいました。
お言葉に甘えて、今度、東急エージェンシーを訪ねてみようと思います。
いま、「無縁社会」の到来が叫ばれています。
その大きな原因としては、「血縁」や「地縁」とともに、「社縁」というものがなくなったことが考えられます。同じ会社で働き、同じ会社の釜の飯を食べたことは、大きな縁です。
「社縁」を大切にすることは、「無縁社会」を乗り越える道のひとつでしょう。



伏見さんや大下君と昔の思い出話をしていたら、広告マン時代を思い出しました。
本棚の奥から『男3人ギョーカイ物語』でも引っ張り出して読もうかな?
そういえば、あのとき一緒に本を出した高義太郎さん、野田保さんの2人は、今頃どうしているのでしょう?


                  広告代理店ちょっといい話


2010年4月16日 一条真也