離婚のニュース

一条真也です。

東京に来ています。
朝の「とくダネ!」で、女優の沢尻エリカさんとハイパー・メディア・クリエイターの高城剛さん夫妻の離婚のニュースを知り、驚きました。
スポーツ新聞の一面もそのニュース一色です。


                   なぜ人は離婚するのか


芸能人の方々に限らず、わたしはいつも離婚のニュースに接するたび、悲しくなります。
なぜ、縁あって結ばれた二人が別れてしまうのか。
日本人の離婚数も増える一方ですが、わたしは結婚式のあり方にも問題があるのではないかと思っています。
最近の結婚式を見ていると、東京ではじまった「結納なし・仲人なし」の流れが、カジュアル化の名のもとに地方都市にも完全に波及したことを実感します。
また、神前式からチャペル式を経て、シビル・ウェディング、つまり人前式も目立ってきました。
わたしは、あくまでホテルや結婚式場の経営者であり、こんな結婚式をしたいというお客様の要望には100パーセント応えなければならないのですが、正直どうしても割り切れない思いが残ります。
結婚式はこのままでよいのか?
当てはまる方には失礼を承知で言いますが、結納も仲人もなしで神様の前でも誓いを立てない結婚とは、結局のところ、別れやすい結婚なのではないでしょうか?
正確に言うと、別れることにプレッシャーを感じない結婚です。
離婚しやすい結婚式の増加に呼応するかのように、最近の日本における離婚件数は増加する一方で、年間で30万組近くになっています。
年間の婚姻数が75万から80万組弱ですから、その数の多さがよくわかります。
実に1分30秒に1組が別れているのです。もっとも、アメリカでは30秒に1組が別れていますが、いずれ日本もアメリカ並みになるのでしょうか?
よくハリウッドの映画スタジオのことを「夢工場」などと呼びますが、わたしは結婚式場とは「夫婦工場」であると思っています。
工場というと大量生産のイメージがあるので、最近では「夫婦工房」と呼んでいます。
これだと、夫婦という芸術作品を作るイメージが出てきます。
いずれにせよ、結婚式場は夫婦をつくっているのです!
工場や工房ならばその製品に不良品があってはなりません。
そして、結婚式場にとっての不良品とは離婚する夫婦に他ならないのです。
ずばり、離婚発生率の低い結婚式場の運営。
これこそ、わが社がめざしているブライダル・ビジネスなのです。
そのためには新郎新婦に心の底から感動していただき、「結婚して本当に良かった」と実感していただけるような演出やサービスが必要となります。
もちろん、とても難しいことですが。


2010年4月26日 一条真也