NHK収録

一条真也です。

鹿児島から九州新幹線に乗り、新八代で乗り換えて、博多に向かいました。
博多駅で出迎えのわが社のスタッフと合流しました。
近くのホテル日航福岡のランチ・バイキングを食べてから一路、NHKへ。

 
                   NHK福岡の玄関前で


正面玄関にいたNHKのディレクターの方に挨拶をしていたところ、ちょうど島田裕巳さんがタクシーで到着されたところでした。
よって、その場で島田さんとも挨拶を交わしました。
わたしが、「お久ぶりです」と言ったところ、島田さんは「一条さんが三五館から出された本を読みましたよ」と言われました。
出版界の青年将校」こと中野長武さんが『涙は世界で一番小さな海』を渡してくれていたのです。これで、雰囲気は一気に和みました。
葬式については無用論・必要論に分かれてはいますが、挨拶を交わした瞬間、島田さんとわたしはもう知人です。
人間というのは、主義主張を超えて、礼を尽くすことが大事ですね。
控え室も「島田裕巳様」「一条真也様」と隣室同士でした。


                  隣は、島田裕巳さんの控室でした


メークの後は、いよいよ収録開始です!
番組タイトルは「徹底討論 ふるさと再生スタジアム」で、テーマは「どうする?あなたのお葬式・お墓」です。
オープニングは映画「おくりびと」で、昨今の葬儀トレンドに関するVTRの後、以下のテーマについて討論しました。
テーマは、「葬式の現状、どう思う?」「親を見送るのは、子の義務?そんなの自由?」「直葬の急増、どう思う?」「地域社会の崩壊、高齢化、核家族の現状」「無縁社会の到来?」「共同墓をどう考える?」「『子に迷惑をかけられない』という親子関係」「無縁社会で変わる葬式の形」「無縁社会を乗り越えるために必要なことは?」などでした。
そう、この番組、たとえタイトルに「お葬式」「お墓」と入っていようとも、完全にテーマは「無縁社会」なのです。



出演者は、宗教学者島田裕巳さん、ミュージシャンの南こうせつさん、タレントの橋本志保さん、それにわたしの4人です。みなさん、大変な雄弁家でした。
わたしも、もっと話したかったのですが、他人の話をさえぎることは礼に反します。
テレビのために、自分の人生における信条を曲げることはできません。
それで、基本的にアナウンサーの比留間さんの質問に対してのみお答えしました。
結果、わたしの発言が一番少なかったかもしれません。
それでも、議論はかなり白熱しました。わたしとしては、3対1のハンディキャップマッチのような気がしましたが・・・・・正直言って、アウェー感がありました。


                  なかなか立派なセットでした

                     白熱する議論 

                   あっという間の43分でした                  

                   自分の想いだけは伝えました                                   


自分では、そんなに緊張していた自覚はないのですが、収録後、わが社のスタッフから「ずいぶん緊張されていましたね!」と言われました。
広報担当の若手社員などは「なんか、押され気味だったですね!」と言うのです。
人が必死に頑張っているのに、本当に、思いやりのない連中です!(笑)
NHKの人たちは、「良かったですよ」「面白かったですよ」と言って下さいました。
さすが、天下のNHKの職員さんは思いやりがあります。(笑)
でも、たしかに、押され気味だったかもしれません。
というのも、葬式必要論かと思っていた南こうせつさんですら、今の葬儀費用は高すぎる、直葬でもいじゃないかという立場でしたので、ちょっと調子が狂ってしまいました。
でも、オフレコだった南さんのスピリチュアルな体験談は、非常に興味深いものでした。
あと、「わたしが月にお墓を作ればいい」と述べたところ、島田さんが「そう、そう」と笑顔でうなずいたのは意外でした。
南さんのほうを向いて、「かぐや姫が好きなんで、月も好きなんですよ」と言うと、南さんは「そりゃー、いいなあ!」と嬉しそうに笑われました。
ということで、某誌の編集長さんのアドバイスではありませんが、たどたどしく「死」と「葬」について語ってきました。
わたしは心の底から「葬式は必要!」と確信しているので、その想いだけは伝えることができたのではないかと思います。収録を終えた後、橋本さんの提案で、島田さんとわたしがお互いの著書を持って、記念撮影しました。


                    収録後の記念撮影


放映は7月9日(金)の20時〜20時43分に決定しました。
サッカーのワールドカップの直後ですね。
お盆が近いので、かなりの高視聴率が予想されるそうです。
なんだか疲れました。これから酒を飲みに出かけようと思います。では!


2010年5月26日 一条真也