天国のうた♪

一条真也です。

天国を描いた映画をいろいろ観て、天国について考えました。
そこで、今夜は「天国のうた♪」を紹介したいと思います。


まず思い出すのが、ザ・フォーク・クルセイダースの「帰ってきたヨッパライ」です。
「おらは死んじまっただ〜♪」というインパクトの強い歌い出し。
「天国良いとこ一度はおいで〜、酒はうまいし、ネエちゃんはきれいだ♪」という、まるでイスラム教の聖典コーラン』の内容を連想させるような歌詞。すべてが衝撃的でした。
こんなすごい歌を作っていたなんて、北山修はやっぱり天才です!
そして、故・加藤和彦が天国で幸せに暮らしていることを祈ります。


それから、松田聖子の「天国のキッス」も忘れられません。
「KISS IN BLUE HEAVEN」というフレーズが耳に残りました。
この頃の聖子は人気絶頂期で、それこそ天使のようなオーラがありましたね。
ちなみに、彼女には「ピンクのモーツァルト」という歌もありますが、わたしは天国にはモーツァルトの音楽が流れていると思っています。
かつて、「モーツァルトの流れる世界」というエッセイを書きました。
老福論〜人は老いるほど豊かになる』(成甲書房)に収録されています。


そして、最近知った曲で、「天国」をテーマとした作品があります。
東京事変の「天国へようこそ」です。
この曲は、若者を中心にカリスマ的な人気の曲だそうです。
特に自殺願望のある若者を心をとらえるようで、「この曲を寝る前に聴くと、そのまま安楽死できそうな気がする」といった感想もあるそうです。
その一方で、「自殺することばかり考えてきたけど、この曲を聴いてから生きる勇気が湧いてきた」という声も多いとか。とにかく、一種のスピリチュアル・パワーを秘めた曲なのです。わたしも、不思議な魅力をたたえた歌であると思います。
ある意味で、「帰ってきたヨッパライ」とは対極に位置する天国の歌と言えるでしょう。


2010年8月8日 一条真也