出版界の貴公子

一条真也です。

東京に来ています。
昨日は、新橋にある全互協の本部に行きました。
このたび、互助会の社会的意義を広く訴えるテレビCMを製作することになり、わたしは広報委員長として数社の広告代理店からプレゼンテーションを受けたのです。
来春に放送予定ですが、なかなかクオリティの高いCMが出来そうで楽しみです。
その後は、「週刊 東洋経済」の取材を受けました。葬儀に関する取材でした。
またしても、島田裕巳氏と小生がそれぞれの持論を述べる構成だそうです(微苦笑)。


                      森下裕士さん


さて、今日は、午前中にフォレスト出版の若き編集者に会いました。
森下裕士さんという28歳のナイスガイです。
彼に編集してもらった『最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考』は昨年秋に出版されましたが、おかげさまで増刷を重ね、ロングセラーの仲間入りをしました。
ドラッカー関連では、今年のベストセラー第1位の『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(ダイヤモンド社)に次いで読まれているとか。
この本は、アマゾンでも総合ベストテン入りを果たしました。
さらには、昨年のビジネス書大賞にもノミネートされた本です。
つい最近も、かなりの部数の増刷がかかったばかりです。


                    とにかく書店で目立ちます!


森下さんは、拙著『孔子とドラッカー』(三五館)を読んで感銘を受けられたそうで、わたしに連絡がありました。そして森下さんから、「ぜひ、若いビジネスマンが気軽に読めるドラッカーの入門書を書いて下さい」と言われました。
最初にお会いしたときは26歳か27歳でしたが、森下さんの若さにまず驚きました。
今よりもずっと長髪で細身のスーツを着こなし、細いタイを締めていました。
その姿は、まるで歌舞伎町の売れっ子ホスト(笑)、あるいはグループサウンズのボーカルみたいでした。つまり、貴公子みたいな雰囲気ということです。
そんなソフトムードの森下さんですが、話してみると、非常に気骨のある若者でした。
聞くと、熊本出身、つまり肥後もっこすとのこと。どうりで男気があるわけです。
何よりも「一条さんの本、絶対、売ります!」の一言にシビレました。
その後のメールのやりとりでも、森下さんからのメールの文末にはいつも、「絶対、売ります!」の一文がありました。著者にとって、これほど心強い言葉があるでしょうか!!
そう、わたしは「森下マジック」にかかってしまったのです。



森下マジックは、他にもありました。これは「フォレスト・マジック」というべきかもしれませんが、まず、太字を駆使した大胆な活字組みに驚きました。
何よりも仰天したのは、ショッキング・ピンクのカバー。しかも縦縞です。
まさか、ドラッカーの本に縦縞のショッキング・ピンクを持ってくるとは!
おかげさまで、全国の書店のドラッカー・コーナーでも一番目立つ装丁となりました。
それから、ちょっと長めのタイトルですが、なんと200以上のタイトル案の中から決めてくれました。若くても、本づくりにかける情熱はすさまじく、わたしは編集のプロフェッショナルとして彼を尊敬しています。



そして、『最短で一流のビジネスマンになる!ドラッカー思考』はついに出版されました。
じつはフォレスト出版でもあまり前例がないほど初版部数が大きかったのですが、この時も森下さんは「絶対、売ります!」と言ってくれました。
そして、彼は実際にすぐに初版を売り切り、何度も増刷してくれたのです。
今日、森下さんと新しい本の企画について打ち合わせをしました。
来年刊行予定ですが、わたしは3つほどアイデアを出しました。
これから、また森下さんと本づくりができると思うと、楽しみで仕方がありません。
今度は、貴公子がどんなマジックを見せてくれるのでしょうか?


2010年12月3日 一条真也