沖縄から

一条真也です。

サンレー社長室に1通の封書が届きました。
中にはルーズリーフが1枚入っており、そこにメッセージが書かれていました。
封筒の差出人を見ると、沖縄県宜野湾市にお住まいの女性の方からでした。


                     沖縄より届いた手紙


わたしの元には各地から多くの手紙が届きます。その内容は、わが社が冠婚葬祭のお手伝いをさせていただいたお客様からのお礼状などが多いです。
でも、この沖縄からの手紙は、ちょっと違っていました。
その手紙には、次のように書かれていました。
「はじめまして。
『ご先祖さまとのつきあい方』の本を贈ってくださいまして、ありがとうございます。
本を読みますと、沖縄の方がお書きになったのかと思うぐらい、沖縄を知りつくされています。また、沖縄の事をほめてくださいまして、ありがとうございます。
私も仏壇がありますので、一条様の本の内容に納得ですので、心からご先祖様の供養をしたいと思います。
ありがとうございました」
どうやら、この手紙は、わが社の会員情報誌である「ハートライフ」誌上の読者プレゼントで『ご先祖さまとのつきあい方』(双葉新書)が当選された方が書かれたようです。
「ハートライフ」は季刊ですが、現在、約50万部を発行。
各地のサンレー会員様との大事なコミュニケーション・ツールとなっています。
わたしは、毎号、巻頭で「ハートフル・シーズン」という連載でエッセイを書いています。
前回の「ハートライフ」2010年秋号で、「月あかりに浮かぶ故人の面影」というエッセイの書き、その最後に本の読者プレゼントを行ったのです。


                  先祖をとても大切にする沖縄人 


このお手紙で何よりも嬉しかったのは、「本を読みますと、沖縄の方がお書きになったのかと思うぐらい、沖縄を知りつくされています」という一文でした。
わたしは沖縄が大好きですので、これは本当に嬉しかった!
また、この方は、「私も仏壇がありますので、一条様の本の内容に納得ですので、心からご先祖様の供養をしたいと思います」とも書かれています。
この方がご自分のご先祖さまと良い関係になっていただければ、さらに嬉しいことです。



沖縄力」というブックレットにも書きましたが、沖縄の方々は先祖をとても大切にします。というより、日本で最も先祖を大切にする土地が沖縄です。
沖縄の人は、なんと先祖の墓の前で会食します。
先祖と一緒にご飯を食べ、そこは先祖と子孫が交流する空間となるわけです。
子どものころから墓で遊ぶことは、家族意識や共同体意識を育ててくれます。
これは今の日本人に最も欠けているものであり、ぜひ本土でも見習うべきだと思います。
我が社は沖縄の地で37年間、冠婚葬祭業を続けてきました。
わたしは、そのことを心の底から誇りに思います。
そして、沖縄には本土の人間が忘れた「人の道」があり、それこそ日本人の原点であると思います。今こそ、本土は「沖縄復帰」すべきではないでしょうか。



また、沖縄の人々は、先祖だけでなく、日本中のどこよりも隣人を大切にします。
それだけではありません。「いちゃりばちょーでい」という言葉は「一度会ったら兄弟」という意味です。沖縄では、あらゆる縁が生かされるのですね。
まさに「袖すり合うも多生の縁」は沖縄にあり! 
そう、沖縄には「無縁社会」など無縁なのです。



「守礼之邦」は、大いなる「有縁社会」だったのです。
すべての日本人が幸せに暮らすためのヒントが沖縄にはたくさんあります。
わたしは、今月19日(水)に沖縄に入ります。そこで、サンレー沖縄新年賀詞交歓会および新年進発式、新年祝賀会を行う予定です。非常に楽しみにしています。
今年は、「有縁社会」の再生元年にしたいと強く願っています。
ぜひ、沖縄から「有縁」の風を日本中に吹かせたいものです。


                沖縄力で有縁社会を再生させよう!


2011年1月14日 一条真也