Tonyさんの還暦

一条真也です。

今日は、3月20日です。
3月20日といえば、かの「地下鉄サリン事件」が起こった日です。
あの悪夢のような事件から、もう16年が経過しました。
それから、今日は「バク転神道ソングライター」こと鎌田東二先生の60回目の誕生日でもあります。そうです、いよいよ鎌田先生は「還暦」を迎えられるのです。


                     鎌田東二先生                    


日本における還暦の祝いでは、本人に赤色の頭巾やちゃんちゃんこなどを贈ります。
かつては魔除けとして、産着に赤色が使われていました。
つまり、生まれた時に帰るという意味でこの慣習があるようです。
そう、還暦とは生まれたばかりの赤ちゃんに還ることなのです。
まさに、還暦とは「翁」と「童」とが共存した状態です。
鎌田先生は、名著『翁童論』(新曜社)や、その続編『老いと死のフォークロア』(新曜社)で、老人と子どもの本質について論じておられます。その鎌田先生ご自身が還暦を迎えられ、その体内に「翁」と「童」を宿すとは不思議な気がします。


              『翁童論』と『老いと死のフォークロア


さて、今夜は満月です。満月の夜、鎌田先生はバク転をします。
バク転する60歳・・・・・なんと素敵な組み合わせでしょうか!
わたしは「ShinとTonyのムーンサルトレター」の第68信を書いて、Tonyさんに送りました。今年は、2人の往復書簡を2冊にまとめた『満月交感 ムーンサルトレター』(水曜社)も上梓できて、良い思い出となりました。


                 『満月交感 ムーンサルトレター


Tonyさん、お誕生日、おめでとうございます!
ますますお元気で、「明るい世直し」に邁進されることを心より祈っております。
多くの人々が絶望の淵にある今こそ、「明るい世直し」が求められます。
お祝いに、わたしが大好きなCMをお送りしたいと思います。三井住友銀行のCMですが、「あの月の下で、僕らは、今日もつながっている」という内容なのです。
いやあ、満月の文通を続けているわたしたちにピッタリではありませんか!


わたしたちは、同じ月の下でつながっています。
そして、東北の人たちとも関東の人たちともつながっています。
日本中、世界中の人たちとだってつながっているのです。
BGMは、桑田佳祐の「月光の聖者達」です。
まさに、Tonyさんこそは「月光の聖者」そのものです。
満月の光の下でバク転をする「翁」であり「童」、すなわち「聖者」です。
これからも、どうぞ、よろしくお願いいたします!


*このブログ記事は、995本目となります。


2011年3月20日 一条真也