血の池地獄

一条真也です。

田主丸から再び甘木を経て、大分県の別府に入りました。
言うまでもなく、日本を代表する温泉都市です。
そして、「地獄めぐり」で知られる観光地でもあります。


                  血の池地獄にやってきました


ここでいう「地獄」とは、さまざまな奇観を呈する自然湧出の源泉のことです。
それを観光名所化し、周遊する観光コースが「別府地獄めぐり」です。
別府の地獄には、代表格の「血の池地獄」をはじめ、「海地獄」「白池地獄」「龍巻地獄」などがあります。これらの地獄は、2009年(平成21年)に「別府の地獄」として国の名勝に指定されています。


                    これが血の池地獄だ!!


今日は、その中でも最も有名な「血の池地獄」を訪れました。
ここを訪れるのは、小学校の修学旅行以来です。
これは、1300年以上も前から存在する日本最古の天然地獄です。
奈良時代に編纂された『豊後国風土記』に「赤湯泉」の名で記されています。
血の池地獄を一言で表現すると、「赤い熱泥の池」となるでしょうか。
昔からこの赤い熱泥で皮膚病薬を造ったりしたそうで、これが現在の「血の池軟膏」となっています。また、布や家の柱などの染色を行っていたそうです。


                  まるで本物の地獄のよう



血の池地獄は、広さが1300㎡で深さが30m以上あります。
温度は摂氏78℃で、酸化鉄や酸化マグネシウムを含んだ赤い熱泥を噴出します。
発見当時は「赤池」とか「赤温泉」と呼ばれていたそうです。しかし、その後日本に入った仏教思想における「地獄」観の影響で、「血の池地獄」と呼ばれるようになりました。


              「地獄の激辛ドロップス」と「血ノ池軟膏」


これまで「血の池地獄」はたびたび爆発して、周囲の山に被害をもたらしてきたそうです。でも、爆発を防ぐため池の撹拌作業を始めてからは爆発は起こっていません。
これが大爆発したら、ものすごい迫力と被害でしょうね。
その場に居合わせた者はトラウマになると思います。赤くて不気味な「血の池地獄」は、まさに閻魔大王や鬼がいるという地獄のイメージそのものでした。帰りにおみやげコーナーで、1個350円の「地獄の激辛ドロップス」と1袋1300円の「血ノ池軟膏」を購入。
どちらもデザインが素敵なので(笑)、書斎に飾っておきます。


                 地獄を怖れて、正しく生きよう


わたしは、監修した『「天国」と「地獄」がよくわかる本』(PHP文庫)に出てくる「八大地獄」を連想してしまいました。
ちなみに八大地獄とは、上から等活地獄黒縄地獄衆合地獄叫喚地獄大叫喚地獄焦熱地獄大焦熱地獄、無間地獄となっており、罪の数が増えるごとに下へ下へと落ちていく仕組みです。最深の無間地獄は地上から2万ヨージャナ(約14万キロメートル)の深さというから怖いですね!!
わたしたちは、地獄に堕ちないためにも正しく生きたいものですね。


                  地獄ほど怖ろしい場所はない!


2011年9月13日 一条真也