手塚治虫記念館

一条真也です。

宝塚大劇場の後は、手塚治虫記念館に向かいました。
ここは、宝塚市立のアニメ・マンガミュージアムです。
じつは、前からどうしても一度訪れたかった場所でした。


                  手塚治虫記念館の外観

                  これが、手塚治虫記念館だ!!

                  火の鳥のモニュメントの前で

                  地面に手形が並んでいました


「マンガの神様」と呼ばれる手塚治虫は、5歳から約20年間を宝塚で過ごしました。
その偉大な生涯を称え、没後5年にあたる1994年に宝塚市によって開館しました。
「自然への愛と生命の尊さ」が基本テーマです。
青少年への夢を育ませる場として位置づけられています。
記念館の前には、火の鳥のモニュメントがあり、感激しました。また、ハリウッドの「チャイニーズ・シアター」のように、手塚作品の主人公たちの手形が地面に並んでいます。


            館内に入ると、リボンの騎士とアトムが迎えてくれます

                  ブラック・ジャックと記念撮影

                  展示方法も、じつにユニークです

                アニメーションについても学べます


運営は、手塚プロダクションに委託されているそうです。
じつは、わたしが昔プランナーをやっていた頃、「手塚治虫ランド」というテーマパークを作る企画が持ち上がって、手塚プロの松下社長とお会いしたことがあります。
すっかり忘れていましたが、非常になつかしい思い出です。
結局、あのとき構想したテーマパークは実現しませんでした。
しかし、その代わりに素晴らしいミュージアムが実現しました。
やっと、ここを訪れることができて、わたしは感無量でした。
リボンの騎士」王宮風エントランスホールから入ると、館内には手塚マンガの1ページが再現されたりしています。また、マンガやアニメを見たり、アニメ制作を体験することもできます。展示の方法も、これまで訪れたどんなミュージアムよりも個性的でした。
はっきり言って、これほど充実した施設だとは思いませんでした。


               「マンガの神様」の世界を堪能しました

             それにしても、膨大な量の作品を残したものです

                      偉大な名作の数々


わたしは手塚治虫のマンガには多大な影響を受けました。
講談社から刊行された『手塚治虫漫画全集』も全巻揃えているほどです。
弟との共有財産として実家の書庫に置いていますが。
わたしが一番好きな手塚作品は『火の鳥』で、『ザ・クレーター』とか『ライオンブックス』『タイガーブックス』などの短編集も大好きでした。
ブログ『手塚治虫のオキナワ』に書いたように、大学の同級生で沖縄キリスト教大学の准教授である本浜秀彦君が手塚治虫研究における第一人者となっています。
10月16日に開催される「早稲田大学ホームカミングデー」で、久々に本浜君と再会する予定ですので、彼と手塚治虫について意見を交換するのが楽しみです。


                  企画展「手塚治虫で妄想する。」


そういえば、手塚治虫記念館の企画展として、「手塚治虫で妄想する。」という、じつにユニークな展覧会が開催されていました。
これは、「osamu moet moso」(オサム モエット モッソ)の展覧会です。
手塚治虫アキバ化」をコンセプトに、さまざまなクリエイターが抱いている「妄想フィルター」を通して、いまや「神仏」と化してしまった手塚治虫=手塚作品に隠されたアキバ要素を抽出し、それを具体化するという非常に面白いコラボレーション企画です。
わたしは、『手塚治虫のオキナワ』を読んで、いわゆる「萌え」の原点が手塚作品にあることを知り、大いに驚いたことがあります。
手塚治虫における「萌え」についても、本浜君のレクチャーを聴いてみたいです。


2011年9月16日 一条真也