隣人館の起工式

一条真也です。

このブログ記事で、1400本目となります。
ちなみに、今日まで600日間継続中です。早いものですね。
そんなことより、今日はまことに感無量な出来事がありました。


毎日新聞」2011年10月7日朝刊


わが社が介護事業に進出することはすでにご存知かと思いますが、最初の施設となる有料老人ホーム「隣人館」の起工式が本日行われるのです。場所は、福岡県飯塚市伊川です。早速、今朝の「毎日新聞」に記事が掲載されていました。他の新聞社からも取材の申し込みが相次いでいます。


起工式の会場前で

起工式のようす


現在、日本の高齢者住宅は、さまざまな問題を抱えています。民間施設の場合、大規模で豪華なものが多いですね。数千万円単位の高額な一時金など、金銭的余裕のある人しか入居できていません。また、公的施設の場合、比較的安価で金銭的余裕のない人でも入居はできます。しかし、待機者が多くて入居するまでに相当な年数がかかるなどの問題があります。
さらに、高齢者はそれまで暮していた愛着のある地域を離れたがらない傾向があり、地域に根ざした施設が必要とされているのです。


隣人館イメージ・パース


わが社の「隣人館」の月額基本料金は、なんと、78000円となっています。その内訳は、家賃:33000円、管理費:5000円、食費:40000円です。まさに究極の地域密着型小規模ローコストによる高齢者専用賃貸住宅なのです。この画期的というよりも奇跡のような料金体系は、「介護イノベーター」こと清原晃さんのコンサルティングにより可能となりました。飯塚市の次は、北九州市八幡西区折尾に2号店を計画しています。当初は自社遊休地へ建設しますが、将来的には伊藤忠商事をパートナーとして全国展開を図ります。
また、食事の調理が困難な、1人暮らし、あるいは夫婦のみの高齢者世帯などへの「宅配給食事業」への参入も検討しています。その際は、塩分を控えた高血圧食、糖分を控えた糖尿病食など、健康を意識したメニューの開発をめざします。


「斎鍬之儀」を行いました

「この世から孤独死をなくしたい」と挨拶
                  

今日の起工式では、皇祖神社から神官の方にお越しいただき、神事を執り行いました。
佐久間進会長の「斎鎌之儀」に続いて、社長であるわたしが「斎鍬之儀」を行いました。その後、施工を担当する(株)坂平産業の坂平忠一社長が「杭打ちの儀」を行いました。
また玉串奉奠や神酒拝戴などの後、施主を代表して、わたしが挨拶しました。わたしは、この事業は「人は老いるほど豊かになる」という長年を考えを実現するものであり、人間尊重を実行するという意味で「天下布礼」の一環であることをお話しました。大事なポイントは「孤独死をしない」ということです。隣人祭りをはじめとした多種多様なノウハウを駆使して、孤独死を徹底的に防止するシステムを構築することが必要です。「隣人館にさえ入居すれば、仲間もできて、孤独死しなくて済む」を常識にしたいです。全国の独居老人にも、どんどん隣人館に入居していただきたいと真剣に願っています。いよいよ、長年あたためてきた「理念」を「現実」に移す時が来ました。わたしは、この世から孤独死を完全になくしたい!


直会での会長挨拶

最後は「末広がりの五本締め」で


起工式に続いて、直会が行われました。最初に佐久間会長が挨拶して、(株)蓮建築研究所の山王社長の音頭で乾杯しました。会食を楽しんだ後、サンレー北九州の橋本常務の音頭による「末広がりの五本締め」で幕を閉じました。有料老人ホーム「隣人館」は、来年3月1日にオープンの予定です。住宅型有料老人ホームとともに、通所介護事業ならびに訪問介護事業も同時にスタートさせます。かつて、「介護革命」を唱えて時代の寵児となりながら道を踏み外した経営者がいましたが、わたしは本当に「介護革命」を成功させたいと思っています。
創立45周年の記念すべき年に、サンレーは地域に密着した冠婚葬祭事業に加えて、介護事業へと船出しました。これから小倉に戻り、松柏園ホテルで「隣人愛の実践者」こと奥田知志さんと対談いたします。対談の模様は、11月初めの「朝日新聞」に大きく掲載される予定です。


「理念」を「現実」に移す時が来ました


2011年10月7日 一条真也