すげえぞ、須藤元気!

一条真也です。

一昨日のフジテレビ系「とくだね!」に生出演していた須藤元気のパフォーマンスを偶然見たのですが、非常に驚きました。思わず、「すげえ」とつぶやきました。
あの格闘家として活躍した須藤元気がミュージシャンに転進して、しかも、こんなに奇妙なダンス・パフォーマンス・ユニットを結成していたなんて!


彼の率いるパフォーマンス集団は、「WORLD ORDER」という名前です。
そのWORLD ORDERが、じつに不思議な動きを見せてくれました。
須藤元気の背後に無数の手が出てくる、いわゆる「千手観音」のようなパフォーマンスは、EXILEを一瞬連想させました。しかし、よく見ると、まったく違うものでした。
(ちなみに、わが社の山下格部長が「千手観音マニア」として知られています)
ブレイクダンスとロボット・ダンスを合体させたというか、見たこともないダンスです。
特に、ストップモーションのように集団で前進する歩き方に特徴がありますね。
ローラースケートをはいて走りながら歌った「光GENJI」の登場以来の衝撃でした。


須藤元気が作詞・作曲したという歌も、シュールというか超現実的な印象です。
そして、歌詞には非常に哲学的なメッセージが込められている。
さすが、宇宙精神体であるバシャールと交信していると公言し、多くのスピリチュアルな著書を世に問うだけのことはありますね。
彼の歌も動きも、まるで本物の宇宙人のようです。もしかして、バシャールの影響か?


YouTubeでも多くの動画がアップされていて、ビックリ!
しかも、どれもが物凄い再生回数です。いやあ、驚いた!
どれも名曲揃いですが、特に、精神世界につながる「MIND SHIFT」、文明批判的な「MACHINE CIVILIZATION」、そして新年にぴったりの「2012」が気に入りました。
「2012」なんて、マヤの古代遺跡でPVを撮影しています。すげえ!


もともと須藤元気は「変幻自在のトリックスター」との異名を持ち、独特の入場パフォーマンスで全盛期の格闘技界を盛り上げていました。
わたしも「面白いな、こいつ!」と思っていて、けっこう応援していました。
彼は、対戦相手を撹乱する変幻自在のファイトスタイルと、柔術レスリングをベースとしたグラウンドテクニックを持っていました。
総合格闘技の世界から「K−1 WORLD MAX」に参戦し、ど派手な入場パフォーマンスとトリッキーな動きで人気を集めました。
須藤元気」というリングネームは本名だそうです。
なんでも、彼の父親が、小山ゆうのボクシング漫画『頑張れ元気』のファンだったとか。そこから、「元気」という名前が命名されたわけです。



突然の引退で格闘技ファンを残念がらせました。
引退後は、最初に執筆活動をスタートしました。2006年に発表した『風の谷のあの人と結婚する方法』は19万部以上のベストセラーとなり、作家としても活躍しています。
著書だけでなく、歌にダンスと、すべてにレベルの高い仕事をしているわけです。
きっと、知性・感性・霊性と三拍子揃った人なのでしょうね。ついでに、運動神経も。
本当の「マルチ・タレントとは、彼のような存在を呼ぶのだと思います。日本人は「一芸に秀でた」人材を好み、「マルチ」な才能を嫌う傾向がありますが、久々の大型マルチ・タレントが日本から出現したことを喜び、大いに世界を舞台に活躍してほしいものです。



WORLD ORDERは、なぜかサラリーマンの姿をしています。
紺のスーツ、白いシャツ、トラディショナルなネクタイ、黒い革靴・・・・・須藤元気に至ってはセルフレームのメガネまでかけています。わたしは最初、「もしかして、日本のサラリーマンを馬鹿にしてんの?」とも思いましたが、彼らのシュールなダンスとスピリチュアルな歌に接するうちに、ちょっと考えが変わってきました。
もしかしたら、これは日本が、21世紀のWORLD ORDER、すなわち「世界秩序」を創造するのだというメッセージではないかと思えてきたのです。
その世界を変えうる日本人のシンボル、つまり「代表的日本人」としてサラリーマンの姿に扮しているのかもしれません。少なくとも、WORLD ORDERの活躍によって、「サラリーマンはダサい」といったイメージは払拭されるような気がします。
それどころか、「日本のサラリーマンはイケてる!」とイメージアップされ、世界中で日本の会社員がモテて、サラリーマン・ルックが流行すれば愉快ですね。
クールビズの普及以来、衰退の一途をたどっているネクタイだって売れるかも?
とにかく、WORLD ORDERは日本と世界を変えてくれるかもしれません。
わたしは、早速、アマゾンで「WORLD ORDER」のCD&DVDを注文しました。
それにしても、すげえぞ、須藤元気


2012年1月8日 一条真也