マハティール元首相

一条真也です。

16日の昼、わたしたち一行は、スカイブリッジのすぐ隣にある「ペトロナス・ツイン・タワー」内のレストランに向かいました。マレーシアの元首相マハティール・モハマド氏との昼食懇談会がここで行われるのです。


挨拶するマハティール元首相

スピーチのようす


1925年生まれのマハティール氏は、「哲人宰相」として有名だった方です。
マレーシア第4代首相であり、マレーシアの首相の中では最長の22年間を務め上げられました。もともとは開業医でしたが、政治家に転身されました。
マハティール氏の政策は「ルックイースト政策」と呼ばれます。他の東南アジア諸国のように欧米に見習うのではなく、日本の経済成長を見習おうというものです。


昼食懇談会のようす



非常な親日家であるマハティール氏は、これまでに70回も来日しています。
福岡にもよく来られているそうで、門司港バナナの叩き売りを見学したときには自ら実演してみました。すると、バナナの叩き売りのおじさんが「この人は筋がいい。というより、昔、この商売をやっていたのではないか」と言うほど上手だったそうです。
何を隠そう、実際にマハティール氏は若い頃にバナナを売っていたことがあるそうです。
また、東急ハンズが大好きで来日すると必ず寄るとか。



首相時代のマハティール氏は、長期に及ぶ強力なリーダーシップにより、マレーシアの国力を飛躍的に増大させました。日本の政治全般に対するコメントとして、「日本の首相は早く交代し過ぎる」と言われていました。
マハティール氏いわく、首相というものは1年目は首相としての見習い期間であり、2年目でじっくりと実力をつけて、3年目で新しいことを打ち出すべきであるそうです。
それが日本の首相は、1〜2年で交代してしまうので、何もできないというわけです。
マハティール氏がマレーシアの首相を務めた22年間、じつに日本では9人の首相が誕生したそうです。やはり、日本の政治環境は異常なのです。


非常に理知的で温厚な方でした



わたしは、新時代のイスラム教徒としてのマハティール氏を尊敬しています。
やはり深くリスペクトするマハトマ・ガンディーのイメージと重なります。シンガポールへ向かう飛行機の中で著書『立ち上がれ日本人』(新潮新書)も読みました。
実際にお会いしたマハティール氏は、非常に理知的で温厚な方でした。


博多織タペストリーが贈呈されました



今日は、フランス料理のフルコースを頂戴しながら、マハティール氏の日本へのメッセージをお聞きしました。その後、日本からのお土産を磯山団長がお渡ししました。
マハティール氏の顔写真を元にした博多織のタペストリーです。土屋直知氏副団長が最高顧問を務められる(株)正興電機製作所さんが開発された新システムで作られた博多織です。手に取ったマハティール氏は、奥様ともども大変喜ばれていました。


マハティール・モハマド氏と

日本からの飛行機の中で読みました

本にサインをしていただきました



マハティール氏は、とても気さくな方でした。写真撮影にも気軽に応じて下さり、その上、『立ち上がれ日本人』にサインまでして下さいました。
わたしは、これほど笑顔の魅力的な男性を見たことがありません。
真のリーダーとは最高の笑顔ができる者だということを教えていただきました。


2012年2月17日 一条真也


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