「天下布礼」の道

一条真也です。

今朝の「毎日新聞」にわたしの記事が出ました。
「ひとこと」欄で、「孔子文化賞を受賞」という見出しです。
笑い過ぎの顔写真も掲載されています。なんだか「ワッハッハ」とか「ウッシッシ」などの間抜けな吹き出しが似合いそうな感じですな(苦笑)。


毎日新聞」3月13日朝刊



最初に、「心から尊敬する人の名前が入った賞を受賞するとは、身に余る光栄」という言葉が紹介されています。これはもう、本当にそう思っています。
この世には、いろんな人の名前を冠した賞が存在します。
芥川龍之介直木三十五、大宅荘一、小林秀雄三島由紀夫、そして海外ではアルフレッド・ノーベルなど・・・・・。じつに多くの賞がありますが、賞の冠となっている人が自分自身が心からリスペクトしている人物であった場合の喜びはひとしおです。
わたしは、これまでに何度も述べてきたように、人類史上で最も孔子を尊敬しています。
また、現在も現役である方の中では、稲盛和夫先生を最も尊敬しています。
最も尊敬している歴史上の人物の名前が入った賞を、最も尊敬している現役社会人の方と同時受賞する。この、まるで奇跡のような喜びを噛み締めています。
その喜びを以下のような短歌に詠みました。
「かねてより敬ひ慕ふ人の名の栄誉授かり嬉しからずや」



記事には、受賞理由として『世界一わかりやすい「論語」の授業』(PHP文庫)や『孔子とドラッカー 新装版』(三五館)の出版、大学客員教授として中国人留学生らに「孔子」の思想について教え、社業を通じて孔子が説いた「礼」の実践に努めたことなどが書かれています。これらのことは、すべて人間尊重思想である「礼」を広める「天下布礼」ということになります。信長が掲げた「天下布武」ではなく、「天下布礼」です。


かねてより敬ひ慕ふ人の名の栄誉授かりさらに励まん(これも笑い過ぎ?)



記事の最後には、「『礼』の精神は我が社の事業の根本。“天下布礼”の道をさらに進み、孔子の人間尊重の心を広めたい」という言葉が紹介されていました。
今回の受賞を励みとして、一層の精進努力を重ねたいと思います。
その心境を込めて、以下のような短歌を詠みました。
「かねてより敬ひ慕ふ人の名の栄誉授かりさらに励まん」



記事を書いて下さった毎日新聞社の中園敦二さんに感謝いたします。
記事には「興奮気味に語る」とか「力を込めた」などの表現もありますが、過剰な笑顔とあいまって、わたしのことを「テンションの高い人」と思う人がいるかもしれません。
もちろん、わたしは別にハイ・テンションの人間ではありません。
大好きな中園さんに久々にお会いして嬉しかっただけです。
どうか、誤解のないようにお願いいたします(苦笑)。


2012年3月13日 一条真也