規律正しく生きよ

一条真也です。

ブログ「グリーフケア講座」の講演には多くの知人も来てくれました。
その中の1人に、ブログ「新茶の恵み」に登場した丸島園の丸嶋宗紀さんがいました。
彼はわたしの控室にやってきて、1冊の雑誌を渡してくれました。
「さっき買ったばかりなんですが、一条さんの『世界一わかりやすい「論語」の授業』が紹介されていたので・・・・・」とのことでした。


「THE21」2012年4月号



雑誌はビジネス誌「THE 21」の4月号で、「心がラクになる『哲学書案内』7」という特集が組まれていました。非常に興味深い内容ですが、そこには人類史を代表する7人の賢人とその言葉が以下のように紹介されています。
アリストテレス「自分一人で生きていると思うな」
ヘーゲル「仕事をすれば自分が磨かれる」
ニーチェ「現実を受け止めたうえで生きよ」
ジェイムズ「成功を確信すれば成功する」
ベンサム「最大多数の最大幸福をめざせ」
ロールズ「少数派を犠牲にしない正義とは」
孔子「私心に打ち勝ち、規律正しく生きよ」



アリストテレスからロールズまで、西洋哲学の王道を紹介した最後に、いきなり孔子が登場するところが興味深いですね。
「私心に打ち勝ち、規律正しく生きよ」という言葉が、心に沁みます。
ブログ「運転免許証更新」に書いたように、わたしは「優良ドライバー」になりました。
それも、運転という営みにおいて、規律正しく生きたからに他なりません。
「正直者は馬鹿を見る」というのはウソで、じつは「正直者は得をする」のです。


孔子のページに取り上げられた2冊



孔子のページでは、ブログ『論語』で紹介した金谷治訳注の岩波文庫版とともに、拙著『世界一わかりやすい「論語」の授業』(PHP文庫)が取り上げられています。
そこには、以下のような説明文が添えられていました。
「山奥の学校で教鞭をとる孔子先生が、個性豊かな5人の弟子たちに『論語』を伝授。『勉強が大の苦手』『お金儲けに目がない』『成績ナンバー1の秀才』などの弟子の姿を通じて、『大事なのは、読書と実践と誠実と信義の4つだけ』『立派な人は人と調和しようとするが、決して人に流されたりはしない』『どうすれば親孝行ができるのか? それは、病気以外のことで親に心配をかけないことだ』などの白熱授業。
マンガと超訳で『論語』が身近になる!」



ありがたいことです。この特集は、富増章成氏が監修されています。
大手予備校で倫理と日本史の講師を務めておられる方で、『図解でわかる! ニーチェの考え方』(中経の文庫)の著者でもあります。同書はベストセラーになり、この「心がラクになる『哲学書案内』7」のニーチェのページでも紹介されています。


中経の文庫「図解でわかる!」シリーズの2冊



わたしは、もうすぐ『図解でわかる! ブッダの考え方』(中経の文庫)を上梓しますが、これは出版社とタイトルからもわかるように『図解でわかる! ニーチェの考え方』と同じ中経の「図解でわかる」シリーズの1冊なのです。
なんというか、出版をめぐる不思議な縁ですね。この縁にならって、『図解でわかる! ブッダの考え方』もぜひベストセラー入りを果たしてもらいたいものです。
それにしても、孔子ブッダといった偉大な人類の教師についての本を書けるなんて、わたしは何という幸せ者でしょうか! 本当に、ありがたいことです。

 
2012年4月14日 一条真也