「孤独死」をどう防ぐか

一条真也です。

今日は「母の日」なので、実家にカーネーションを持って行く予定です。
朝起きると、「出版界の青年将校」こと中野長武さんからメールが届いていました。
それによると、今朝の「日本経済新聞」の「SUNDAY NIKKEI」に、『隣人の時代』が写真入りで取り上げられているとのことです。


日本経済新聞」5月13日朝刊



「今を読み解く」という読書欄の特集で、「『孤独死』をどう防ぐか」というテーマでした。「孤独死の防人」こと中沢卓実さんが執筆を担当されていました。
中沢さんは、常盤平団地自治会長さんとして有名な方です。
現在の肩書きは、特定非営利法人「孤独死ゼロ研究会」理事長となっています。
昔は「週刊サンケイ」の記者でしたが、今は孤独死問題における第一人者です。
「『孤独死』をどう防ぐか」は、以下のような書き出しで始まっています。
孤独死の事例が絶えることなく報道されている。社会的な関心が年々高まり、防止に向けた取り組みも活発になってきた。私は千葉県松戸市常盤平団地自治会長として長年、孤独死を防ぐ活動を続けてきた」


常盤平団地の「孤独死予防センター」で中沢さんと



そして、「孤独死」を防ぐために読むべき本として、以下の3冊が紹介されています。
1冊目は、ブログ『無縁社会の正体』で紹介した橘木俊詔氏の著書。
2冊目は、ブログ『単身急増社会の衝撃』で紹介した藤森克彦氏の著書。
そして3冊目が、ブログ『隣人の時代』で紹介した拙著でした。

               
孤独死」を防ぎ、「無縁社会」を越えるために・・・・・



写真つきで紹介された『隣人の時代』については、次のように書かれています。
「地域の人間関係を充実させることが孤独死の予防に役立つと訴える。
北九州市で冠婚葬祭業を営む著者は、地域の人が誰でも集まれる『隣人祭り』を08年から積極的に支援。社会に出たがらずに引きこもろうとする人でも『だれかが強引に人前に連れ出す必要がある』と主張し、地域の絆を豊かにすることは、人間を幸福にすることにも帰結すると説く」
非常にありがたいコメントで、とても嬉しかったです。
最後に中沢さんは、「人と人があいさつしあうなどして再び、つながる。孤独死の解決策は至ってシンプルなところにあるのだ」と書いて記事を締め括っています。


孤独死講演会」のようす



ブログ「孤独死講演会」に書いたように、2010年7月27日に中沢さんと一緒に「孤独死に学ぶ互助会の使命(ミッション)とは」という講演を行いました。
(社)全日本冠婚葬祭互助協会(全互協)の総会を記念しての講演会でしたが、200人収容の会場が満員になり、立ち見まで出る盛況ぶりでした。
その講演の内容は、もうすぐ刊行される『礼を求めて』(三五館)に詳しく書きました。
もちろん、同書には中沢さんのことも書かせていただきました。


無縁社会シンポジウム」のようす



また、全互協のイベントとしては、ブログ「無縁社会シンポジウム」で紹介した新春座談会「無縁社会を乗り越えて〜人と人の“絆”を再構築するために」が今年1月18日に開催されました。そのイベントの内容は、来月刊行予定の『無縁社会から有縁社会へ』(水曜社)に詳しく紹介されています。
同書は、島薗進氏、鎌田東二氏、山田昌弘氏、奥田知志氏、佐々木かをり氏とわたしの共著で、(社)全日本冠婚葬祭互助協会編となっています。
孤独死防止」から「無縁社会の克服」へ・・・・・。
すべては、「天下布礼」の一環であると考えています。


日本経済新聞」2010年9月5日朝刊



なお、わたしの著書が「今を読み解く」に写真入りで紹介されたのは2回目です。
以前は2010年9月5日に、『葬式は必要!』(双葉新書)が紹介されました。
島田裕巳著『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)と一緒に取り上げられたのです。
そのことは、ブログ「葬儀めぐる議論」に書きました。
中沢さんには、ブログ「孤独死の防人から」にも書いたように、『隣人の時代』をことあるごとに広く紹介していただいています。本当に、ありがたいです。
礼を求めて』と『無縁社会から有縁社会へ』も、中沢さんにお送りするつもりです。


2012年5月13日 一条真也