SNS活用セミナー

一条真也です。

25日の朝、名古屋から東京に入りました。
13時から大塚の「ベルクラッシック東京」開催される、全互協の事業継承委員会主催のセミナーに参加するためです。じつは、わたしは来年度の同委員会の委員長に就任することになっているので、セミナー開催の様子を見に来たのです。


SNS活用セミナーが開催されました



今日は「SNS最先端の研究と活用術セミナー」ということでした。セミナーに先立って全互協の北村芳明副会長から挨拶があり、続いて、3人の講師の話を聴きました。
1人目は、(株)ソーシャルメディア研究所代表取締役の熊坂仁美氏です。
テーマは、「SNSのビジネスモデル最新事情〜Facebookを活用した企業戦略」です。
2人目は、(株)ケセラセラジャパン代表取締役の石井陽介氏です。
テーマは、「媒体に依存しないブライダル業界の集客術」です。
3人目は、(株)ラウンドアバウト代表取締役の後藤透氏です。
テーマは、「新規来館者ツール、接客場面での活用術」です。
それぞれ興味深い内容でしたが、特に石井氏と後藤氏はブライダル業界の現場にも精通していて、非常に貴重な情報を与えていただきました。


懇親会で乾杯の音頭を取りました


セミナー終了後は「情報交換会」という名の懇親会が開かれました。
わたしが乾杯の音頭を指名され、「今日、お集まりの方々の会社の結婚式場において、婚礼件数が増えますように」と祈って乾杯しました。


北村副会長と



新潟の冠婚葬祭王である北村副会長の隣の席に座って、しこたま飲みました。
北村副会長からは、何度も「孔子文化賞の受賞、おめでとうございます」とお祝いの言葉を頂戴し、恐縮しました。孔子文化賞といえば、受賞記念に出版された『礼を求めて』(三五館)にアマゾンで最初のレビューが入っていました。
珠玉のエッセイ集です。」というタイトルのレビューです。
なんと、道歌の歌人である「不識庵」さんの名前での投稿でした。
その文体からして、おそらく御本人かと思われます。
不識庵さん、達意の文章で『礼を求めて』の書評も書いていただき、誠にありがとうございました。北村副会長といい、不識庵さんといい、本当に感謝しています。
心ある方々に囲まれて、わたしは幸せ者です。



情報交換会では、多くの同業のみなさんとお話しました。
わたしは、SNSのセミナーの後に、こういった懇親会が開催されるのは非常に重要であると思いました。なぜなら、SNSはもちろん現代社会において大きな役割を果たしていますが、やはり実際に人と人とが会って話をすることが一番大切だからです。
ブログ「曹洞宗講演」に書いたように、昨日は曹洞宗の僧侶の方々を相手に「人とのつながり」をテーマに講演しました。曹洞宗の開祖である道元は、その著『正法眼蔵』において「面授」の重要性を説いています。「眼を開して眼授し、眼受す。面をあらわして面に面授し、面受す。面授は、面処の受授なり」と書かれています。
師と弟子の2人は、眼と眼を見つめ合って眼から眼に授け、弟子は眼で受けます。大切なメッセージは人間同士が面と向かって顔から顔に授け、顔で受けなければなりません。「面授」とは、人と人とが直にじっくりとふれあって伝えあうことなのです。
SNSの活用とともに、わたしたちはこの「面授」の思想を忘れてはならないと思います。



SNSの代表格であるフェイスブックを過大評価する人が多いですね。
もちろん、創設者のマーク・ザッカーバーグは偉大なイノベーターであるとは思いますが、わたしはフェイスブックが解決できる問題は限られており、それを必要以上に持ち上げて重要視する見方には冷めています。
何よりも、女子学生のルックスに優劣をつけるという「フェイスマッシュ」なる愚劣な遊びから生まれた「フェイスブック」には、その誕生からして「人間尊重」の精神、すなわち「礼」が欠けているように思えるのです。そして、正直言って、フェイスブックの熱心なユーザーの中にも「礼」を欠いた人が多いような気がしてならないのです。



礼を求めて』でも、わたしはフェイスブックについて書きました。
わたしの本業である冠婚葬祭は、バーチャルを超えたリアルな営みです。
「冠婚葬祭とは一言でいって何ですか?」と尋ねられたとき、わたしはいつも「人が集まることです」と答えています。結婚式にしろ、葬儀にしろ、冠婚葬祭とは生身の人間が実際に集まってきて、喜びや悲しみの感情を持ち、祝意や弔意を示すことです。
ITだけでは人類の心は悲鳴をあげて狂ってしまいます。
ITの進歩とともに、人が会う機会がたくさんある社会でなければなりません。そして、多くの人が会う機会の最たるものこそ冠婚葬祭です。



葬儀や法事・法要、さらには隣人祭り・・・・・わたしは、これからも、ありとあらゆる人が集まる「理由」や「目的」を作っていきたいと思います。
でも、SNSと冠婚葬祭や隣人祭りはけっして対立するものではありません。
ともに、めざすものは「人と人とのつながり」のはずです。
SNSも冠婚葬祭や隣人祭りも相互補完の関係になるべきではないかと思います。


2012年5月26日 一条真也


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