トシちゃんはBIG!

一条真也です。

巨人の原監督のスキャンダルが大きく報道されたり、井岡一翔選手が日本初のボクシング世界統一王者になったり、昨日はいろいろなニュースがありました。
でも、気になるというか嬉しい出来事が芸能界でありました。「トシちゃん」こと田原俊彦が、都内で68枚目のシングルのリリース記念ライブを行ったのです。


その曲、なんと「Mr.BIG」というタイトルなのです!
かつて、「僕はビッグ」発言で物議を醸したトシちゃんだけに仰天です。
94年2月17日、トシちゃんは「何事も隠密にやりたかったけど、僕みたいにビッグになるとだめだなと思った」と発言しました。マスコミからは激しくバッシングされました。
元モデルだった夫人との交際発覚から取材攻勢にあったことへの反発だったそうですが、メディア、評論家、ファンからも「高飛車」「勘違い男」と批判されたのです。
その直後、トシちゃんはジャニーズ事務所を退社し、メディアへの露出は激減しました。



もちろん、本人とっては悔いの残る失言だったはずです。
しかし、18年を経てその言葉がシングルのタイトルになりました。
作詞は、田原のアイドル時代をテレビで見てきた「氣志團」の綾小路翔が担当しました。サビの部分には「男じゃないか!」「デカく行こうぜ!」などのフレーズがあります。
タイトル名を聞いた時は、さすがにビッグなトシちゃんも驚いたそうです。
記者会見では、「初めて聞いたときはビックリしましたよ。だけど、翔君はシャレもきくし、僕の歴史を全部知ってくれているから。男たるもの、1度きりの人生ですから。ポジティブな歌詞になっているんで、気持ちが入りやすいですし、歌いやすいですよ」と語ったそうです。曲名について聞かれると、トシちゃんは「まあ、元がビッグですからね。何の問題もない」とさわやかに笑ってみせたとか。さすが、BIGですね!
そのトシちゃんは、今日21日からデビュー33年目に突入します。


じつは、わたしは昔からトシちゃんの大ファンでした。
最初に「哀愁でいと」で彼を見たときの衝撃は忘れられません。
けっしてホモではありませんが、わたしは「カッコいい男」が大好きです。
沢田研二郷ひろみ東山紀之及川光博といった人々も好きですが、なんといってもトシちゃんが一番好きでした。高校時代はTVで「ザ・ベストテン」に出てくるトシちゃんの登場シーンを録画しては、歌の振り付けを真似したものです。
その頃のトシちゃんのライブ映像が残っていますが、バックダンサーは少年隊が務めています。たしか、このライブ映像は「Toshi Foever」というタイトルでビデオが発売され、わたしも購入しました。それも、Betamaxで!(泣笑)


トシちゃんは2012年6月18日にも、「HEY!HEY!HEY!」(フジテレビ系)でヒットメドレーと「Mr.BIG」を披露していますが、51歳とは思えないダンスのキレには驚嘆するばかりです。踊り続けるトシちゃんの姿には、司会のダウンタウンも感心していました。
83年のメドレーから30年経過していることを思えば、本当に驚異的ですね。
何よりも素晴らしいのは、デビュー以来、絶対に口パクで歌わなかったこと。
たとえ「音程が外れすぎ」などと言われようとも、そこだけは譲りませんでした。
普通、あれだけ踊りまくったら、息が切れてもおかしくありません。
しかし、トシちゃんはたゆまぬ努力によって、激しく踊りながら生で歌ったのです。
現在でもコンサートで2時間歌って踊っているそうです。もちろん、生歌で。
このエンターテイナーとしてのプロ意識を後輩たちも見習ってほしいですな。



それにしても、トシちゃんのダンスはすごすぎます!
郷ひろみ東山紀之のダンスもたしかにエレガントでしょう。
しかし、彼らのレベルは根本的にトシちゃんとは違います。
おそらく、日本の歌手では田原俊彦は最高のダンサーだと思います。そのダンスの凄みは、「抱きしめてTONIGHT」の1994年バージョンで最高潮に達しています。
CONVOYの今村ねずみと石坂勇を従えての勇姿にはシビレました。
興味のある方は、こちらをクリックして、どうぞ御覧下さい。



また、18日放送の「HEY!HEY!HEY!」では、ある事件が起こりました。
それは、ジャニーズ事務所所属のHey!Say!JUMPとトシちゃんが同じ番組に出演していたことです。ジャニーズ事務所出身のタレントと現役の所属タレントが一緒に出演することは有り得ませんでした。おそらくはテレビ局が自主規制を解除したのでしょうが、「山が動いた」という感じです。それも、すべてはトシちゃんが再び上昇気流に乗ってきたからに他なりません。彼は、自分の力で山を動かしたのです。
トシちゃんは、どん底から自力で這い上がり、運命を切り拓いて行きました。
その姿は、わたしの人生ともオーバーラップして、胸が熱くなります。



もともとトシちゃんのデビューから、現在に至るジャニーズ事務所の快進撃がスタートしたと、わたしは思っています。あおい輝彦も所属したジャニーズの後にはフォーリーブスが出て、その弟分として郷ひろみがデビュー。そして、たのきん、シブがき隊、少年隊、光GENJI、SMAPTOKIO、V6、KinKi−Kids、嵐、タッキー&翼、NEWS、KAT−TUN、Hey!Say!JUMP・・・と続きました。まさに、華麗なる歴史ですね。
なんといっても、芸能界に一大旋風を巻き起こしたのは「たのきん」ブームからです。
その切り込み隊長こそ、トシちゃんでした。次に、マッチが続きました。
すべてはトシちゃんが「哀愁でいと」でデビューしたときから始まっていたのです。
その意味で、OBであるトシちゃんと現役バリバリのHey!Say!JUMPが同じ番組に出演したことは、ジャニーズ・ファンにとっても朗報ですね。


昨日のライブ前、トシちゃんは、今月3日に再々婚を発表した同期デビューの松田聖子に言及し、「聖子ちゃん、おめでとっ!」と祝福したそうです。
14日には、自身のブログで「4回目がないことを友達として心から願っております。5回目ぐらいはオレとしようぜぇ〜!!」と冗談を言っていましたが、昨日は「5回目? なんで俺がそんな“お古”なんだよ。俺1番だから!!」と発言したとか。
今でも聖子ちゃんの存在感は、トシちゃんにとって刺激になるようですね。
最後には、「3回目の結婚は、聖子ちゃんらしいといえば聖子ちゃんらしい結婚だね」としみじみとコメントしています。わたしの世代には、トシと聖子のグリコ・ポッキーのCMとか、「ザ・ベストテン」や「レッッゴーヤング」での共演などが懐かしいですね。
あの頃、二人はいつも並んで微笑んでいました。お似合いの二人でしたね。
同世代の方は、こちらをクリックして、あの頃の甘い思い出に浸ってみませんか?
トシちゃん、がんばれ! 聖子ちゃん、お幸せに! 
そう、日本の50代は枯れちゃいないぜ!


2012年6月21日 一条真也