冠婚・衣装責任者会議

一条真也です。

ブログ「葬祭責任者会議」ブログ「総務・人事責任者会議」で書いたサンレーグループの会議に続いて、22日は「全国冠婚・衣装責任者会議」が開催されました。
会場は、松柏園ホテルバンケットフェーリーチェ」でした。


冠婚・衣装責任者会議のようす



各地から、わが社の誇る“むすびびと”たちが集結しました。
わたしの社長訓話の前に、参加者は大分県中津市の新しい結婚式場「ヴィラルーチェ」を視察しました。いま、ブライダル業界において話題になっている式場で、「スタイリッシュ&モダン」をコンセプトとし、光、水、緑、空、自然の「5つのエレメンツ」をふんだんに取り入れた、開放感溢れる空間づくりを目指しました。
採光豊かなバンケットや、プールを備えたレストランウエディング会場、4面マルチスクリーンによる壮大な演出・・・・・まったく新しいウエディングスタイルを提案しています。
ヴィラルーチェを初めて訪れた社員も多く、みんな非常に感動していました。
まず最初に、わたしはヴィラルーチェの感想について、いろんな社員に質問しました。


儀式の持つ力について話しました



中津だけではなく、わが社はこれから各地に新しい結婚式場を作っていく予定です。
最高の立地に、最高のデザイン、そして最高のハード・・・・・。
もちろん、それらに加えて最高のサービスを提供しなければなりません。
冠婚葬祭サービスを提供するという儀式産業であるサンレーは、何よりも儀式というものを大切にしています。儀式には「かたち」が必要です。
そう、「かたち」には「ちから」があるのです。
結婚式とは、不完全な男女の魂に「かたち」を与えて完全なひとつの魂として結びつけること。葬儀とは、人間の死に「かたち」を与えて、あの世への旅立ちをスムーズに行うこと。そして、愛する者を失い、不安に触れ動く遺族の心に「かたち」を与えて、動揺を押さえ悲しみを癒すこと。儀式の持つ力とは、「かたち」によって発揮されるのです。


すべて私にお任せください!



さらに、最高のホスピタリティを象徴する言葉として、わたしは「すべて私にお任せください」という一言を紹介しました。この言葉は、冠婚葬祭やホテルといったホスピタリティ産業に従事する者にとっての魔法の言葉です。
飛行機やホテルでキャンセル待ちしているとき、大事なクレジットカードを紛失したとき、そして愛する家族を失ったとき、この一言は人の心に限りない安心感を与えます。
それから、お客様の話を「聞く」ことの大切さについても話しました。
真のホスピタリティ・マインドは相手の話をよく聞くことから生まれます。
また、上司と部下との間でも「聞く」という行為が非常に重要です。
松下幸之助は、「部下の話を聞くときに、心掛けないといかんことは、部下の話の内容を評価して良いとか悪いとか言ったらあかん、ということやな。部下が責任者と話をする、提案を持ってきてくれる、その誠意と努力と勇気をほめんといかん」と語っています。



部下の意見を聞くことがリーダーにとって大事なことは言うまでもありませんが、中世・近世では「意見」を「異見」と書きました。そして、異見を聞き、率直に自己を反省することができる人物を「人望がある」と評したのです。戦国武将のなかでは、武田信玄徳川家康黒田長政の三人が意見を聞くことで知られました。 
さらに諫言というものがあります。耳に痛い直言のことですね。
歴史上の人物はみな、この諫言を聞くか聞かないかで、成功するかしないか、生き残るか滅びるかの岐路に立ちました。織田信長の育て役の平手政秀が、ヒッピーのような生活をしていた信長を諌め、それでも言うことを聞かないので切腹したのは有名です。
諫言の難しさを「人間関係」としてとらえたのは、家康で、「諫言者は、戦場の一番槍よりもむずかしい。その後の人間関係がどうもギクシャクする。正しいことを言ったのだが、言った方が疑心暗鬼になり、主人からにらまれたのではないか、と思うようになる。だから、そういうことを承知のうえで直言する真の諫言者は、一番槍異常の功労者である」と言いました。リーダーとは、異見や諫言を聞かなければならないのです。



部下に限らず、人の話を聞くときの態度も重要で、絶対にしてはならないのが腕組みと足組みです。人と会話しているときは、その人とコミュニケーションをする姿勢をするのが礼儀です。腕組みは相手とのあいだに柵を設けることであり、自由なコミュニケーションを拒否するという心理的圧力を与える結果になります。そのうえに足まで組んでいれば、さらに相手を遠ざけようとすることになります。満員電車の中で足を組む場合、自分の前に突起物を構築して、それ以上に人が近づいてこないようにする。人が攻めてきても、すぐに蹴ることができる態勢をとっているわけであり、失礼千万ですね。
わたしは人と接するとき、腕組み、足組みは絶対しないように心がけています。 



逆に、するように心がけているのは、次の3つです。
まず、必ず相手の目をやさしく見つめながら話を聞くこと。
次に、相手の話には必ず、あいづちを打つこと。
相手をほめる言葉を混ぜると、さらに相手は饒舌になる。
そして3つ目は、自分が話すときには意見ではなく、質問のスタイルをとることだ。話を聞く達人とは、表情の達人、あいづちの達人、質問の達人なのです。
今日は、そんなことなどを話しました。みんな熱心に聴いてくれていました。
少しでも日々の仕事や生活に活かしてくれればと願っています。


懇親会で挨拶する佐久間会長



その後は、総勢50名での懇親会を開催し、親睦を深めました。最初に佐久間進会長が挨拶し、「わが社は、これから冠婚にどんどん力を注ぎます」と宣言しました。続いて、わたしも挨拶し、「今夜は、大いに懇親を図って下さい」と言いました。
それから乾杯の音頭で懇親会がスタートし、宴は大いに盛り上がりました。


最後は「末広がりの五本締め」で



最後は、サンレー・オリジナルの「末広がりの五本締め」で締めました。
わが社オリジナルの文化は色々とありますが、この「末広がりの五本締め」もそのひとつです。やはり、「かたち」には「ちから」があるのだと実感させてくれます。
懇親会の後は、松柏園のラウンジで二次会も開かれ、大いに交流の輪を広げた夜となりました。わたしは、3日連続の社長訓話と懇親会で、ちょっとグロッキー気味です。


2012年8月23日 一条真也