会社儀礼

一条真也です。

今日は、サンレー本社において夏越大祓式の神事がありました。
門司にある戸上神社から神主さんをお迎えし、これから暑い夏を迎える前に、会社についた厄を払って社員全員の無病息災を祈願しました。
わが社は儀式産業ということもあり、会社主催の儀礼や行事を盛んに行っています。

   
                  会社で夏越神事をしました


会社の儀式や行事といえば、まずは入社式や創立記念式典などが思い浮かびます。
また社長就任披露宴もあれば、珍しい例では退社式を行っている会社も存在します。
施設を所有する会社ならば、地鎮祭や竣工記念式典もありますね。
多種多様なそれらのイベントは、一括して「会社儀礼」と呼ばれています。 
本来は経済活動の主体である会社が、なぜ儀礼を行うのでしょうか。
宗教人類学者の中牧弘允氏は、日本には「会社宗教」があると主張しています。
中牧氏の編著『社葬の経営人類学』(東方出版)によれば、日本の会社には神仏をまつる空間が確保されているといいます。
かなりの会社に宗教的な装置や施設が設けられており、事務所の一角には神棚があるし、ビルの屋上や工場の片隅には鳥居とともに祠が建っています。
そこで働く社員たちは気づいていないでしょうが、彼らは神仏の加護のもとにあります。
会社の神は、稲荷をはじめ、地元の神、業種に関連の深い神、あるいは創業者の信奉した神など、その種類はさまざまです。
会社の神棚にはそうした神社の御札が奉安されているのです。


               みんなで「無病息災」を祈願しました


また、日本の会社は墓も所有しています。
もっとも顕著な場所は高野山比叡山の山中にあり、そこでは在職中の物故従業員や創業者以下役員の霊の供養がなされています。
宗教的な空間があれば、当然、宗教的な時間が会社に流れます。
毎朝、神棚に向かって手を合わせる経営者もいれば、わが社のように毎月、会社の神社で月次祭を行う企業もあります。
会社の神社では「春季例大祭」や「秋季例大祭」などの祭典も執り行われますし、それに会長・社長以下、役員・幹部が参列するのが慣例となっています。
また、恒例の物故者慰霊法要の時には全国一斉に黙祷をささげる大会社もあります。


                 「会社」とは、人の集まりです


もともと、「社」というのは「人が集まるところ」という意味です。
神社も、会社も、人が集まる場としての「社」なのですね。
夏越神事を終えた後、恒例の月初の総合朝礼を行い、社長訓示を行いました。
最後は、これまた恒例の誕生日祝いです。
本日、誕生日を迎えられた秘書室勤務の小林忠典さんにメッセージカードを読み上げ、プレゼントの品と一緒にお渡ししました。
そして、全員で拍手をして、59歳になられた小林さんの誕生日を祝いました。
小林さん、おめでとうございます!
社員のみなさん全員が、健康でこの夏を乗り切れますように。
というわけで、今日から、お祭り会社の夏が始まりました。


                  最後は、誕生日祝いをしました


2010年7月1日 一条真也