決定版「終活」ガイド

一条真也です。

PHPから書籍の入った封筒が届きました。
開けてみると、先日取材を受けた「ほんとうの時代」の11月号が入っていました。
総力特集として「決定版『終活』ガイド」の文字が表紙に大きく踊っています。
「お金から遺言書、墓まで」というサブタイトルがついています。


                「ほんとうの時代」2010年11月号


「終活」ガイドの内容は10のパートに分かれており、「総力特集」というだけあって、なかなか力が入っています。以下、内容を目次に沿ってご案内します。
1.夫婦&ひとり(渡辺淳一)〜“孤舟族”にならないために夫婦関係を見直す
2.人づき合い(ロミ山田)〜終活は友だちが大事、人づき合いが大事
3.お金指南(藤川太)〜「終活」をマネープランに組み込むヒント
4.相続(曽根恵子)〜Q&Aでわかる後悔しない相続のために今できること
5.葬式(一条真也)〜心温まる「家族葬」には事前準備が必要
6.お墓(高橋繁行)〜先祖代々の墓を畳む“墓じまい”とは?
7.遺言書(大沢利充)〜遺言書で心の重荷を軽くする
8.身じまい(吉田太一)〜遺品整理屋が教える身の回りの整理
9.家族関係(山田昌弘)〜親と子の自立が老後の幸せな家族関係のカギ
10.心の準備(立川らく朝)〜「人生は旅」、そう考えれば死に方も変わります。
まさに、この10の項目さえ押さえておけば、「終活」は完璧です。さすが、PHP!
かなりの豪華メンバーですが、わたしは5番目の「葬式」を担当させていただきました。


                  心温まる「家族葬」とは


わたしの取材は、「出版寅さん」こと内海準二さんが担当し、本文も内海さんが書いて下さいました。やはり、『葬式は必要!』『ご先祖さまとのつきあい方』(ともに双葉新書)をはじめ、わたしの著書を多く手掛けてもらっただけあって、葬儀についてのわたしの考え方をじつによく理解してくれています。
内海さんのような方がインタビュアーだと、「葬式」というデリケートなテーマでも誤解される心配がないので安心して話せます。本当に、ありがたいことです。



内容は、最近増えている「家族葬」について、実際行われている葬儀の実態とともに、わたしの考えをお話しました。詳しくは、ぜひ「ほんとうの時代」をお買い求めいただき、読んでいただきたいと思います。
家族葬」とは、かつて「密葬」と呼ばれたもので、外部の人に知らせず、ごく内輪だけで行う葬儀です。「家族葬」を選ぶ理由としては、「遺族の知らない人が多くお参りに来る」「費用をかけたくない」「最近マスコミで取り上げられているので、自分たちもそうしたい」などが多いようです。



この取材記事の中で、最後にわたしは次のように発言しました。
家族葬を否定しているわけではありません。
事前の準備をすることで、故人の遺志を反映し、しかも経済的な葬儀とすることは十分に可能です。家族葬が『負担を軽減する』という一点のみで選択されることには大いに疑問を感じます。
高齢者の介護や看護の無残さが、そのまま葬儀に現れているとしたら、それは大いに見直される問題ではないでしょうか」
ブログ「終活本」にも書いたように、今や「終活」は時代のキーワードです。
無縁社会を乗り越え、より多くの人たちから旅立ちを見送ってもらうためにも、自らの最期をデザインすることはとても大切だと思います。


2010年10月14日 一条真也