不思議な本

一条真也です。
サロンの達人」こと佐藤修さんが自身のホームページに書評を書いて下さいました。
満月交感 ムーンサルトレター』(水曜社)の書評です。
書評を読むには、佐藤さんのHPを開き、左欄の「ブック」をクリックして下さい。


                    佐藤修さんのHPより


書評の第1行目に佐藤さんは、「不思議な本が出版されました」と書かれています。
といっても、本の体裁や出版のされ方が不思議だというわけではなく、どこが不思議かといえば、そこで語られている世界の奇妙さだそうです。
佐藤さんは、次のように述べられています。
「語られているテーマは実に幅広いのです。だからと言って、その内容が特殊かといえば、必ずしもそうではありません。霊性思想や宗教儀礼などの話には、いささかの特殊性はあるかもしれませんが、奇をてらっているような内容ではなく、とてもわかりやすく、かつ、示唆に富む共感できる内容が多いのです。なによりもお2人の日常の生活に立った話をされていますので、すんなり理解できます。話題は奔放に飛び交うのですが、常にお2人のそれぞれの実際の生活がそれをつないでいるため、読者も自然と世界を飛び交うことができるのです。ですから決して特別の世界が語られているわけではありません」



続いて、佐藤さんは次のように書かれています。
「しかし、それを通して読むとなにやらとても不思議な世界が垣間見える気がするのです。もしかしたら、この往復書簡が満月の夜ごとに交わされたということに関係しているのかもしれません。霊気の強い2人が満月に誘われて、世界を語りながら発しているメッセージの強さが、読者の霊気を刺激するのかもしれません」
「霊気の強い2人」などと書かれると、ただでさえ変わり者と見られがちな2人が、さらに変人扱いされそうです(笑)。



本書は、上下巻ともに非常にボリュームがあります。
水曜社の仙道社長によれば、5年間のレターを全文掲載すると、1200ページにも及ぶそうです。つまり、400ページの本が3冊分となります。
それを300ページの2冊分にまで圧縮したわけです。
それでも、20行×45字で小さい活字がびっしり詰まっています。
出版界の青年将校」こと三五館の中野長武さんも、この本を初めて手に取りページをめくったとき、字組みのド迫力に圧倒されたそうです。
でも、中野さんは「これぞ本!」と感じたそうで、メールに次のように書いています。
「私が三五館に入った十数年前、本文の書体は13・5級が一般的でした。ところが、現在はたいていの本で14級にしています。新聞も字がひと回り大きくなりましたし、みんな『軟弱』に流れているようです。本書の字の詰まり方には、なんだか懐かしさを覚えました」
なんだか変なところで「懐かしさ」を与えたようですが、この字のびっしり詰まった本書を佐藤さんは一気に読んでくれたそうです。
それも、上下巻を1日か2日で読了してくれたようなのです。いやはや、嬉しいなあ!
佐藤さんは、23日に行われた我孫子市長選の参謀役として超多忙でした。
それなのに、こんなに分厚くて、小さい字が詰まっていて、しかも良く言えば「不思議な本」、悪く言えば「変な本」を読んで下さって、感謝の気持ちでいっぱいです。



佐藤さんは、本書を次のように紹介してくれました。
宗教哲学者と会社経営者の語り合う現代社会論なのです。出版社の解説によると、日本人の精神世界、長寿社会『日本』の未来、若者たちの意識、現代社会の問題点などが鋭く切り込まれているのです。読んでみて私もそう思います。さまざまなテーマがしっかりとつながる形で語られていますので、退屈に切り刻まれた最近の多くの議論とは違った世界を感ずることができるでしょう。話題は多岐にわたっていますので、退屈する暇もありません」
そして、ご自身は一気に読んで下さいましたが、読者には「ゆっくり読めば、たくさんの示唆が得られることは間違いありません」とアドバイスして下さっています。
佐藤さん、本当にありがとうございました。
それにしても、この本を一気に読まれたとは仰天しましたよ(笑)。
この本も不思議でしょうが、佐藤さんも不思議な人ですね!


2011年1月23日 一条真也