『あとからくる君たちへ伝えたいこと』

一条真也です。

『あとからくる君たちへ』鍵山秀三郎著(致知出版社)を再読しました。
掃除哲学者として知られる著者は、全国各地で講演活動を行ってきました。
中学校の立志式でも講演を行い、本書はその講演録です。


                   10代を生きる君たちへ


最初に、著者は人生をよくする「3つの幸せ」を中学生たちに説きます。 
第1は、「してもらう幸せ」。赤ん坊のときを思えばわかるように、人から何かを「してもらう」とうれしいものだ。
第2は、「できるようになる」幸せ。それまで母親から食べさせてもらっていたご飯を自分で食べれるようになるとうれしい。
第3は、「してあげる」幸せ。両親や友達に何かしてあげると、喜んでもらえる。人が喜んだ姿、喜んだ顔を見たときに、自分が幸せになる。これがもっとも大事な幸せである。



こんなふうに、きわめて平易な言葉で人生で大事なことを著者は説き続けるのです。
最後には、生きていくうえに必要な忍耐力と勇気を育てるために、秩序や規則・ルールを守らなければならないと述べます。
決められたことを守った人には真の幸せがもたらされるからです。
「だれもやらなくても、人間としてしなければならないことはやり、反対に皆がやっていても、してはならないことはしない、という心構えを持ち続けて実行する人には、周囲から監視されたり干渉されることなく広い自由が与えられ、真の幸せが訪れます」
幸せになれる秘密を中学生にして知るなんて、なんと素敵なことでしょうか!
この話を聴いた生徒たちが、本当に幸せになってくれることを願っています。


2011年7月10日 一条真也