縁こそインフラ

一条真也です。

今朝の「産経新聞」に小生のインタビュー記事が掲載されました。
「キーパーソン/キーワード」というコーナーです。
「縁こそ社会で守るべきインフラ」というタイトルになっています。


                  「産経新聞」7月26日朝刊


この記事では、わが社のこれまでの歩みと今後の展望についてお話しました。
わが社の小倉紫雲閣が全国に多数ある総合葬祭会館の先駆けとなったこと。
社長に就任した際は真っ先にドラッカー理論の「選択と集中」に取り組んだこと。
さらには、労働集約型産業から知識集約型産業へと進化すべく「1級葬祭ディレクター」の取得者数日本一を目指したことなどが紹介されています。
新聞のインタビュー記事は事前に内容の確認ができませんので、どうしても正確な表現に欠ける部分がありますが、誤解がないように2つほど訂正しておきたいと思います。
まず、小倉紫雲閣が第1号とされているのはセレモニーホールというより(小規模の施設はすでに存在していた模様)、「総合葬祭会館」と呼ばれる大規模施設です。
また、記事中に「厚生労働省の『1級葬祭ディレクター』」という表現がありますが、これも正しくは「厚生労働省認定技能審査の『1級葬祭ディレクター』」になります。



それから、最近話題の「隣人祭り」についても次のように言及しています。
「冠婚葬祭業に“インフラ”があるとすれば、それは人の『縁』以外にありません。そこで、『地縁』の復活に向けわが社が平成20年からサポートを続けているのが、地域の人が集まって食事をしたりバスで出かけたりする『隣人祭り』です」
もちろん、隣人祭りは、わが社のためや冠婚葬祭業のためだけではありません。
何よりも地域に暮らす人々のためであり、ひいては社会のためです。
記事には、「最初は『企業のPRイベント』と感じる人もいたようですが、徐々に、奥さん方が料理やおにぎりを持ち寄ってくるような、昔ながらの『近所付き合い』の形に近づいてきているように思います」というわたしの発言も出ていました。



わが社が取り組んでいる「隣人祭り」は、地元の北九州でも広く知られてきています。
今朝も、わが社の省エネ対策推進プロジェクトの岸菜清房部長から非常に嬉しい報告を聞きました。岸菜部長は21日に市内のホテルで開かれた会合に出掛けたそうです。
それは、(社)北九州中小企業経営者協会(中経協)の7月度例会となる「ビールフェスタ」で、800人近くの参加者で盛況だったとか。
中経協の会長は「ダンディ・ミドル」ことゼンリン・プリンテックスの大迫益男会長が務めておられますが、会長挨拶で小生の名前とわが社が取り組んでいる「隣人祭り」について触れていただき、最後は「今日のこの会も、隣人祭りです。みなさん、ぜひ北九州市を隣人都市にしましょう!」と言って下さったというのです。
その話を聞いて、わたしは本当に感激し、大迫会長のお心遣いに感謝しました。
ゼンリンさんの社名は、もともと「善隣」、すなわち「善き隣人」という意味です。
大迫会長が言われるように、北九州が「隣人都市」となり、さらには日本が「隣人国家」になれば本当に素晴らしいと思います。



産経新聞」さんといえば、ブログ「新聞書評」で紹介した『隣人の時代』(三五館)の書評でもお世話になりました。同書のサブタイトルは、「有縁社会のつくり方」といいます。今日の記事の最後は、「隣人祭りは、わが社なりの『無縁社会』へのアンチテーゼなのです」という一言で結ばれています。これからも、社員一同、社会インフラとしての「縁」を大切にし、「有縁社会」の再生に努めたいと思います。

               
                    有縁社会のつくり方


2011年7月26日 一条真也