人間のうた♪

一条真也です。

サンクスフェスタ」の人形供養祭で、おびただしい数の人形を見ました。
それ以来、ずっと考えていました。
人形のことではありません。人間のことをです。
人間に似た人形というものを作って可愛がり、それを供養する。
人間とは、まことに不可思議な存在であると思えたのです。
そんなわけで、今夜は「人間」についての歌をご紹介したいと思います。
まずは、吉田拓郎の「人間なんて」です。


たかが人間。されど、人間。
人間の素晴らしさを歌い上げたのが、ガガガDXの「にんげんっていいな」です。
もともとは、ご存知「まんが日本昔ばなし」のエンディングテーマ曲です。
ほのぼのとした懐かしの名曲を、ガガガDXなる怪バンドが思い切ったアレンジを加え、ノリのいいアップビートに変身させました。


最後は、ジョー山中の「人間の証明」です。
そうです。角川映画人間の証明」のテーマ曲です。
舞台となるホテルは、東京のホテルニューオータニでしたね。
原作者の森村誠一氏は、ニューオータニのホテルマンとして働いていたそうです。
「Mama,Do you remenber?」というフレーズが今も耳に残っています。
ジョー山中の歌唱力は絶品でした。


それにしても、人間とは何か。
最近続発する凶悪犯罪などを見るにつけ、また匿名ブロガーによる悪意丸出しの文章などを読むにつけ、人間の本性とは何なのかと考えてしまいます。
古代中国において、孔子の流れをくむ孟子は人間の本性を善なるものとする「性善説」を唱え、荀子は「性悪説」を唱えました。
わたしは、人間の本性は善でもあり、悪でもあると考えます。
そして来るべき「心の社会」においては、人間の持つ善も悪もそれぞれ巨大に増幅されてその姿を現すでしょう。
ブッダやイエスのごとき存在も、ヒトラースターリンのような存在も、さらなるスケールの大きさをもって出現してくる土壌が「心の社会」にはあるのです。
「心の社会」は、ハートフル・ソサエティにもハートレス・ソサエティにもなりうるのです。
では、これからの社会をハートフル・ソサエティ、つまり「心ゆたかな社会」にするためには、わたしたちは何をすべきか。
ずばり、「人間学」というものを学ばなければなりません。
かつて、わたしは人間学を学ぶためのブックガイドを書きました。
面白いぞ人間学』(致知出版社)という本です。
学ぶとはいっても、人間学とは決して難しいものでも、堅苦しいものでもありません。
そこのところを誤解しないでほしいと思います。
人間学とは、人間がいかに心ゆたかに生き生きと生きていくかを考えることです。
ですから、人間学は楽しいし、面白いのです。
なぜなら、わたしたちは人間だからです。
人間にとって一番面白いものは人間に決まっているではないですか!


                  人生の糧になる101冊の本


2010年7月5日 一条真也