「おやすみ」のうた♪

一条真也です。

婚活パーティー」に「サンクスフェスタ」と、2日連続でイベントがありました。
いろいろと慌しく、なんだか疲れました。
また、この7月は講演ラッシュなのです。
その準備にも追われ、最近は寝不足が続いていました。
本当に忙しくて、ブログなど書く暇もありませんでした。(笑)
今夜は、久しぶりにゆっくり寝たいと思います。
その前に、何か静かな歌でも聴きたいですね。
あの素晴らしい曲をもう一度』という本を読んでから、わたしは日本のポップスがますます好きになってきました。



ということで、熟睡できそうな「おやすみ」の歌をご紹介しましょう。
まずは、なつかしいキングトーンズの「グッドナイトベイビー」です。
日本人なのにアメリカの黒人みたいな歌い方をする不思議なグループです。
ドゥ・ワップという歌唱法で、いわばシャネルズ(後のラッツ&スター)の原点ですね。
「きっと、いつかは君のパパもわかってくれる」というフレーズが印象的です。


それから、来生たかおの「GOODBYE DAY」です。
学生の頃、来生たかおの歌をよく聴きました。
薬師丸ひろ子が歌った「夢の途中」は、彼の曲ですね。
映画「セーラー服と機関銃」の主題歌として知られています。
この「GOODBYE DAY」は、郷ひろみも歌っていました。
忙しい一日を終えて、穏やかな眠りにつく、そんなひと時を優しく歌い上げた名曲です。
「無意識に甘えてるだろ、僕が隣にいることに」というフレーズが好きでした。


最後は、布施明の「そっとおやすみ」です。
昔、小倉に「ぼおるど」というクラブがありました。
ある不幸な事件があって今はもう存在しないのですが、北九州を代表する名門クラブでした。その「ぼおるど」の閉店時に流れる歌が、この「そっとおやすみ」でした。
この歌を聴くと、いつも「ぼおるど」を思い出します。


それから、「そっとおやすみ」を聴くと、ある人を思い出します。
わが社の専務をされていた重岡智晴さんという方です。
重岡さんと何度かカラオケに行ったとき、いつも「そっとおやすみ」を歌っていました。
それが、とても上手なのです。大人の歌い方でした。
わたしが社長になった2001年、重岡さんは退職され、翌年、病気でお亡くなりになられました。本当は、もっと専務として新米社長を支えていただきたかったのですが、健康に自信がないということで慰留を固辞されました。
「そっとおやすみ」を聴くと、重岡さんのありし日が目に浮かんできます。
きっと、あの世からわが社を見守ってくれていると信じてします。
歌というものは、特定の場所や個人の思い出と結びついているのですね。
この「そっとおやすみ」という歌は、もしかしたら「安らかにお眠り下さい」という、亡くなった方々へのメッセージ・ソングなのかもしれません。



神秘主義思想家のルドルフ・シュタイナーによれば、死者に対する生者からの働きかけは、眠っているときにも生じるそうです。
夜眠ると、生者の魂は死者と同じ世界に入ります。
毎晩、眠っているときのわたしたちは、実は死者たちと一緒に暮らしているのです。
ですから眠りの中に、死者の供養になるようなイメージを持ち込むことができるのです。
また、自分の親しかった死者に対して、何か問いかけをしながら眠るとします。
亡くなった死者に向かって、自分はいま、こういう問題をどう考えてよいかわからない、どうしたらよいだろうか、こういう道とこういう道があるけれども、その中のどれを選ぶべきなのかということを問いかけながら眠ります。
すると、その問いは死者に働きかけて、死者はそれによって生者にメッセージを送ることができるというのです。
シュタイナーによれば、その答えは翌日、思いがけないかたちで出てくるそうです。
たとえば自分の心の奥底から、まるで自分が考えたとは思えない素晴らしい思いつきが生じたとすれば、それは死者からのメッセージだというのです。
死者が外から声に出して語るというのではなくて、自分の存在の最も核心の部分から聞こえてくるものが死者の声だというのです。
さらに、眠るときに死者に対する愛情を持って眠ると、死者はそれをまるで美しい音楽のように聞き取ることができるそうです。
なつかしい思い出が感謝や思いやりとともに死者に届けられるのです。
そういう気分の中で眠ることができれば、死者にとっても最大の供養になり、自分にとっても大きな心の支えになるのです。


なお、「そっとおやすみ」は、布施明のオリジナル版もいいですが、ちあきなおみのカバー版もいいです。流れに身を任せたソフトな歌い方で、なんだか眠気を誘います。
実際に眠る前に聴くなら、こちらのほうがいいかもしれません。
でも、布施明も、ちあきなおみも、とにかく歌唱力が素晴らしいですね。
それでは、おやすみなさい・・・・・zzz


2010年7月4日 一条真也