自殺の公開フォーラム

一条真也です。

公開フォーラムに参加し、「隣人祭り」について発表することになりました。
11月5日(金)、東京の赤坂にある日本財団大会議室で開催されます。
名前は、「みんなが安心して暮らせる『シェルター』を考える公開フォーラム」です。
「自殺のない社会をめざして」という副題がついています。
その名の通り、自殺のない社会を考えるための大規模なフォーラムです。


               多くの方々の参加をお待ちしています


サロンの達人」こと佐藤修さん(CWS代表)から、わたしに第1部のレポーターの1人として、「隣人祭り」について報告してほしいとの依頼がありました。何とか参加したいと思い、ずっとスケジュールを調整していましたが、やっと参加を決定できました。
フォーラムの主催は、“自殺のない社会づくりネットワーク・ささえあい”という団体です。
この団体では、今春、自殺を思いとどまった人の暮らしを支える活動に取り組んでいる人たちを集め、「シェルターネットワークシンポジウム」を名古屋で開催しました。
その後、「シェルター」を広い意味で捉えて、日常的な支え合いや人のつながりを育ていく仕組みや場が大切だということになってきました。そこで今年は、みんなが安心して暮らせる「シェルター」をテーマに、自殺のない社会を目指して、わたしたち一人ひとりができることを考えるフォーラムを開催することになったそうです。
「シェルター」というと、「施設」や「安全をまもるもの」というイメージが強いですね。
でも、佐藤さんによれば、実際には物理的な「安全(住まい・働き場・お金・制度等)」だけではなく、精神的な「安心(居場所・人との出会い・つながり等)」も大切です。
その「安全」・「安心」の両方を含めた広い意味での「シェルター」について考えていくためのフォーラムだそうです。詳細は以下の通りです。
○日時:2010年11月5日(金)午後1時〜5時(12時半開場) 
○場所:日本財団大会議室(東京都港区赤坂1−2−2)
○ プログラム(予定)
  第1部 ミニ報告と呼びかけ:自殺のない社会づくりに向けて何ができるか
      <レポーター(予定)>
      茂幸雄(心に響く文集・編集局理事長)
      篠原鋭一(自殺防止ネットワーク風理事長)
      井内清満(ユース・サポート・センター・友懇塾理事長)
      菊地謙(自由と生存の家実行委員会)
      一条真也(作家・㈱サンレー代表取締役社長
  第2部 ワークショップ1:「シェルター」って何だろう
  第3部 ワークショップ2:こんな「シェルター」をつくりたい
      参加者全員でグループに分かれて話し合います
○ 参加費:無料
○ 参加申込先:氏名と所属をお書きの上、事務局にメールでお申し込みください 

           sasaeai@gmail.com
主催:自殺のない社会づくりネットワーク・ささえあい(代表:茂幸雄)
後援: 心に響く文集・編集局、自殺防止ネットワーク風、白浜レスキューネットワーク、コミュニティケア活動支援センター
協賛:住友生命社会福祉事業団



わたし以外のレポーターの方々の顔ぶれを見ても、わが国の自殺問題に関する第一人者ばかりです。みなさんのお話を聞いて、わたしも勉強させていただきます。
わたしは、京都大学こころの未来研究センターの共同研究員を務めていた頃、日本人の「こころの未来」のためには「うつ」と「自殺」の予防が必要であると考え、自分のテーマとして取り組んでいました。本業の冠婚葬祭の延長として取り組んでいる「グリーフケア」も、つまるところ、「うつ」と「自殺」の予防に直結しています。
また、「自殺」とともに日本人の死に方の大問題として「孤独死」があります。その「孤独死」をなくすために生まれたものこそ、今度わたしが発表する「隣人祭り」なのです。
自殺、うつ、グリーフケア、葬儀、孤独死隣人祭り、高齢者の所在不明、生涯非婚、墓、そして無縁社会・・・・・すべては、密接に関わり合っているのです。
ブログ「心の病にならないために」にも、そのことを書きました。
天下布礼」の一環として、わたしも張り切ってレポーター役を務めたいと思います。



日本の自殺率が上昇している背景には、無縁社会格差社会、貧困社会といった、さまざまな要素が絡み合って、もつれ合っています。
そのもつれた糸が今度のフォーラムで少しでも解ければ素晴らしいと思います。
さまざまな立場の人たちの参加が、このフォーラムをより実りあるものにしていきます。
誰でも参加できる公開フォーラムですし、参加費も無料です。
ぜひ、多くの方々のご参加をお待ちしています。


2010年10月15日 一条真也