西日本工業倶楽部

一条真也です。

今日も、北九州は小春日和で暖かいです。
でも、金沢に出張する明後日からは急激に気温が下がるとか。
今日は、戸畑区の一枝にある「西日本工業倶楽部」に行ってきました。


                  西日本工業倶楽部の前で

                   素晴らしい建築遺産

                       庭園にて


西日本工業倶楽部は、「旧松本家住宅」とも呼ばれます。
現在の九州工業大学の前身である「明治専門学校」を創設した実業家・松本健次郎が暮らしていた洋館および日本館の各1棟、2棟の蔵から成る建造物です。
アール・ヌーボー様式による曲線デザインに、植物模様のステンドグラスが美しい洋館の設計は、明治の建築家・辰野金吾の事務所によるものです。
また、洋館の建築監督であった久保田小三郎が日本館を設計しています。
こちらは、洋館とは対照的に純和風な香りを漂わせる数奇屋造りの建築です。
1908年(明治41年)に洋館および日本館の建設が着工され、12年に旧松本家住宅が完成。以降は戦後に進駐軍に接収されるまで、松本家の住宅および迎賓館として利用されました。その後、52年(昭和27年)に西日本工業倶楽部の設立を受け、松本家から同倶楽部に寄贈されたのです。72年には洋館と日本館が、82年に蔵2棟が、それぞれ国の重要文化財に指定されました。


                  屋外のクリスマスツリーの前で

                    屋内のクリスマスツリー

                  雰囲気のあるダイニングルーム

                    貴重なステンドグラス


現在、北九州の地元経済人によって、この素晴らしい建築遺産の保存に努めていますが、わたしもそのメンバーとなっています。わたしも築80年以上の超ボロ家に住んでいることもあり、こういった古い建造物が大好きなのです。
今日は、雰囲気のあるダイニングルームでフランス料理のランチを頂きました。
どちらかというとフレンチが苦手なわたしですが、やはりアール・ヌーボーの洋館の中だと美味しく感じますね。食後は、経済人のみなさんと懇談しました。
この後、作家の平野啓一郎さんの講演会が開かれます。


2010年12月6日 一条真也