ⅠT寅さん

一条真也です。

今日は「ありがとう」の日ですが、東京に来ました。
全互協の広報・渉外委員会に出席するための出張ですが、今日は時間をやりくりして、非常になつかしい人に会いました。
東急エージェンシーの同期だった高藤丈也君です。


                         高藤丈也君


高藤君は、同じく同期の「広告寅さん」こと東急エージェンシーの大下寿夫部長と一緒に、わたしの処女作『ハートフルに遊ぶ』(東急エージェンシー)の出版記念パーティーで司会を務めてくれました。
会場は、たしか六本木にあった「マハラジャ」だったと思います。
大下君にも昨年、じつに20年ぶりに再会しました。
ということは、高藤君とは21年ぶりということになります。
きっかけは、高藤君がわたしのブログを愛読してくれており、オフィシャルサイトにメールを数日前に送ってくれたのです。
大変なつかしかったので、早速、会う約束をしました。



高藤君は、現在、(株)ユニークラボの代表取締役CEOです。
またIMJモバイル創業者兼シニア・パートナーであり、モバイルマーケティングソリューション協議会理事、マルチメディア放送ビジネスフォーラム幹事も務めています。
そう、彼はITの世界ではかなりの有名人なのです。
高藤君は明治学院大学の出身ですが、在学中から東急エージェンシーでアルバイトしていたというヤリ手です。入社して数年間は赤坂見附にある本社のラジオ・テレビ局に勤務していましたが、その後、関西支社に転勤します。
そこから、彼の人生はドラマティックに展開し始めました。



関西支社に転勤した翌年、阪神大震災が起き、高藤君も被災しました。
「震災で被害を受けた神戸市をインターネットで盛り上げよう」というプロジェクトに参加し、1995年12月、彼は神戸元町に日本で2番目のインターネットカフェをに友人と立ち上げました。その際、IPA(情報処理推進機構)に、ネットを使い神戸グルメ街を作る提案をして、それが採用されました。
神戸の飲食店情報を集め、WEB上で配信し、当時、「ぐるなび」が東京でスタートしましたが、ほぼ同じようなことを神戸で立ち上げたのです。
これは2年間の実証プロジェクトでしたが、成功裏に終わったそうです。
その後、震災復興も本格的になり、プロジェクトもひと段落します。



そのとき、彼はふとしたアイデアを商品化します。「ラブゲティ」という男女の出会いグッズで、当時、「たまごっち」の流行りに陰りがでてきた 1997年に仕掛けました。
「1人遊び」のたまごっちに対し、「コミュニケーション遊び」という切り口でラブゲティを売り出したら大ヒットして130万個近く売れたそうです。
なんと、「男女の出会いグッズを世界で一番売った男」というタイトルでギネスブックにも載ってしまったとか!(笑)いやあ、すごいですね!



その後、2000年に携帯ソリューション会社を立上げ、現在その会社は(株)IMJモバイルとして、成長しており、彼はしばらく社長を務めていましたが、現在は株主として残り、マッキンゼーから来た仲間が社長をやっているそうです。
現在は、個人で動ける会社を作っています。
ソーシャルネットワーク系の会社を手伝ったり、これまでに培ったモバイル業界での人脈やノウハウを 使って、比較的自由に色々と携わっているとのこと。
今日は、お互いに近況報告するとともに、「無縁社会」を解消したり、「孤独死」を防止するためのIT活用についてアイデアを交換しました。軽やかに、さまざまなITビジネスに関わり、それらを次々に成功させてゆく高藤君は、まるで「IT寅さん」です。
「寅さん」といえば、元祖である「出版寅さん」こと内海準二さんも今日は一緒でした。「出版寅さん」の内海さん、「広告寅さん」の大下君、そして「IT寅さん」の高藤君というわけです。高藤君は、若い頃、そのチャーミングなルックスから「亀さん」などと呼ばれていました。しかし、今ではすっかり貫禄がついて「寅さん」の仲間入りです。
それにしても、東急エージェンシーが「虎の穴」ならぬ「寅さん養成所」だったとは!



最後に、今日いちばん嬉しかったことがありました。
それは、高藤君が「一条真也のハートフル・ブログはすごく内容があってタメになるし、面白い! ほんと、日本一のブログだよ」と言ってくれたことです。
IT業界の有名人にブログを評価してもらって、本当に感激しました。
高藤君、今日は会えて良かったです。これからも、よろしく。
今度は、ぜひ西麻布のバルビゾン・ビルで飲みましょうね!(笑)


2011年3月9日 一条真也