生きた言葉

一条真也です。

ブログ「九州ブロック総会」に書いたように、互助会の葬祭スタッフを被災地へ派遣する人的支援が正式に決定しました。また、(社)全互協の広報・渉外委員長として、全国紙への「お見舞い広告」出稿などの陣頭指揮も取ることになりました。
想定していたとはいえ、ここ数日、本当に目の回るような忙しさです。
本来は、今日、東京都立産業貿易センターで開催される「進化する葬儀セミナー」の基調講演を行うはずでした。しかし、1日の総会以降は被災地支援にかかりきりになることはわかっていましたので、誠に残念でしたが講演を辞退させていただきました。
関係者の皆様にはご迷惑をおかけして、申し訳ございませんでした。
また、講演を楽しみにされていた方々にも心よりお詫び申し上げます。
どうか、現在が未曾有の国難にあることをご理解いただきたいと思います。

       
                   佐藤修さんのブログより


今日、「サロンの達人」こと佐藤修さんが自身のHPを更新されました。
そして、そこで拙著『隣人の時代』(三五館)を紹介して下さいました。
HP「CWSコモンズにようこそ」の左欄にある「ブック」をクリックすると読めます。
いつも、拙著を丁寧に紹介していただき、佐藤さんには感謝しています。
佐藤さんも、わたしと同様に「無縁社会」という妄言に怒りを感じている一人なのですが、以下のように書かれています。
「一条さんは、昨今の『無縁社会』という言葉に異論を唱えています。私も何回か書いていますが、社会は『無縁』であろうはずがありません。しかし、『無縁化』する動きが広がっているのは否定できません。互助会という一条さんの仕事は、まさにそうした『無縁化』の動きに抗う活動であり、冠婚葬祭は『縁』をつむぐ仕事でもあるのです。一条さんは、互助会という仕組みを使って、この近隣の集まりを広げると共に、ご自身でも毎年たくさんの隣人祭りを開催しています。そうした活動を通して、一条さんはこの社会を本来の『有縁社会』にしていこうとしているのです」
わたしの心の中を想いを見事に言語化していただき、ありがたく感じています。



言語化」といえば、佐藤さんは次のようにも述べられています。
「一条さんはまた言葉づくりの名手です。本書のタイトルの『隣人の時代』は、まさにこれからの時代を指し示す名キャッチコピーです。ここで『隣人』と書いていますが、本書では一条さんは『となりびと』とも表現しています。流行語にまでなった『無縁社会』は死んだ言葉でしかありませんが、『隣人の時代』は生きて動きを創出する言葉です。さらにそれを『となりびと』と表現すると、ほのぼのしたあたたかさを感じます」
ご自身が言葉の達人である佐藤さんから、「言葉づくりの名手」とか「名キャッチコピー」などと言われると恐縮してしまいます。
佐藤さんは、「無縁社会」が“死んだ言葉”であるのに対して、「隣人の時代」や「となりびと」を“生きて動きを創出する言葉”と表現して下さいました。これには大感激です!
佐藤さんのブログからは、いつも多くのことを学ばせていただいています。
本書の内容にも、佐藤さんのブログ、あるいは佐藤さんとのメールのやり取りが大いに影響していると思います。本当に感謝しています。



お知らせですが、『隣人の時代』の書籍広告が6日の「読売新聞」全国版1面(九州は7日)に掲載されます。「朝日新聞」全国版にも、8日以降に掲載される予定です。
「隣人の時代」とか「となりびと」とか「有縁社会」といった言葉には、すべて祈りが込められています。祈りの言葉には言霊がありますのです、それらの言霊が大いに世の中に広まってほしいと願っています。東日本大震災での犠牲者の方々のためにも、わたしたちは「隣人の時代」を呼び込まなければなりません。


2011年4月3日 一条真也