北陸大学入学式

一条真也です。

金沢に来ています。
やはり北陸は寒くて、まだまだ外出時はコートが必要なほどです。
今日は、客員教授を務める北陸大学の入学式に出ました。


              入学式の会場となった「本多の森ホール」前で

                   来賓としてスタンバイします


会場は兼六園近くの「本多の森ホール」で、9時半から入学式が行われました。
北陸大学室内管弦楽団の演奏による勇壮な音楽のもと、ステージの幕が開きます。
今年は、約600名の新入生が入学しました。
日本人のみならず、中国、韓国、タイ、インドなどからも入学していますが、福島原発事故による放射能の不安のために海外からの留学生が減少したようです。
わたしも、教授の先生方や来賓の方々と一緒にステージ上で新入生を迎えました。
今年は、わたしの長女が大学に入学することもあり、いつも以上に新入生たちに親しみを感じました。長女が入学する大学は東京にありますが、昨日4日が入学式の予定でした。しかし、残念ながら中止になってしまったのです。


                    堂々たる入学式でした

                     大屋敷学長の式辞


最初に、東日本大震災の被災者に対するお見舞いの言葉がアナウンスされ、続いて「国歌斉唱」が行われました。
海外からの留学生たちにとっては、生まれて初めて歌う「君が代」かもしれません。
その後、「学長式辞」として大屋敷孝雄学長が登壇されました。
大屋敷学長は、新入生たちに「21世紀を創造する新たな時代の担い手であることをしっかり認識すること」を訴え、大学時代を人生設計の場としてとらえ、「大学は人生を学ぶところです!」と語っておられました。


                     北元理事長の告辞

                     来賓席のようす


続いて「理事長告辞」として北元喜郎理事長が登壇されました。
大の読書家である北元理事長は、さまざまな文学作品などの名言を引用されました。
そして、新入生たちに向って「この瞬間から自立する大人に向っている」と述べられ、「学生時代を貫く柱を立ててほしい。羅針盤のない航海をするな! 未来への出発点は“今、ここ”にある!」と力強い口調で訴えられました。
また、人間には想像以上の能力があり、人は兼ね備えている能力の10%しか使っていないことを強調。「青年よ、荒野をめざせ!」と叫ばれた後、人間は困難を乗り越えるからこそ充実感、達成感、そして感動があるとして、「感動なくして人生なし! 学生生活、大いに感動せよ!」と熱いメッセージを送りました。
アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズの「他人の人生を生きてはいけない」という言葉を引きつつ、「一番大切なのは、自分の心に素直に従う勇気をもつこと」と述べ、餞の言葉を締め括られました。


              新入生全員の名前が読み上げられました


それから、約600名の新入生の名前が1人1人読み上げられました。
スポットライトを当てられた新入生は、自分の名前が呼ばれると「はい」と大きく返事をします。日本の名前もあれば、中国や韓国、タイやインドの名前もあります。
それらの名前を心を込めて1人づつ読み上げるのは、まさに「人間尊重」そのものです。



次々に名前が呼ばれる様子を見ながら、わたしは東日本大震災における1万2000人以上の死者、また1万5000人以上の行方不明者にも、それぞれ名前があるという当たり前の事実に気づきました。名前とは人間そのものなのです。そして、「ビューティフル・ネーム」というゴダイゴの名曲がありましたが、本当にすべての名前は美しい!
わたしは、あくまで客員という立場ではありますが、それぞれに美しい名前を持つ新入生のみなさんが心ゆたかな人生を歩めるお手伝いがしたいと思っています。


2011年4月5日 一条真也



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