津波ニモマケズ

一条真也です。

いま、北九州空港の搭乗口の前にいます。
今朝、弟がある新聞記事を渡してくれました。昨日の「産経新聞」の記事です。
津波ニモ負ケズ・・・賢治の碑残った」という見出しが出ていました。


                 「産経新聞」4月26日朝刊


岩手県三陸鉄道鳥越駅は東日本大震災で壊滅的な被害を受け、コンクリート製の橋脚が崩壊し、駅舎も流出しました。
しかし、高さ約2メートルの宮沢賢治の詩碑だけがわずかな損傷で残ったそうです。
鳥越駅は、岩手県出身の賢治の代表作の1つである『グスコーブドリの伝記』に出てくる島の名前にちなんで「カルボナール鳥越駅」の愛称があります。平成9年に建立された詩碑には、「発動機船」の詩の一部と賢治のシルエットが刻まれているとか。
それにしても、すべて流されてしまったのに、賢治の詩碑だけが残ったとは! 
詩碑が海岸線に対して直角に立っていたために持ちこたえたようですが、まさに賢治からの「生き残れ!」というメッセージに思えます。近所の女性は「詩碑が残ったことを希望にして、復活することを願っています」と語ったそうです。



東日本大震災によって、日本は未曾有の国難にあります。
いま、すべてを「陽にとらえて」、前向きに生きなければいけません。
このように世界に良き意味を見出す記事こそ、現在の新聞には必要です。
この記事を書いた産経の記者も偉いと思います。
また、「津波ニモ負ケズ」というコピーも素晴らしい! 
ブログ「雨ニモマケズ」でも紹介しましたが、東北が生んだ大いなる慈悲の人・宮沢賢治のメッセージが、いま多くの被災者の方々を励ましています。
久々に心温まる記事を教えてくれた弟に感謝です。
では、これから東京行きのスターフライヤーに搭乗します。


2011年4月27日 一条真也