日本にも「祖母の日」を!

一条真也です。

昨日、厚生労働省が「簡易生命表」を発表しました。
それによると、2010年における日本人女性の平均寿命は86.39歳でした。
5年ぶりに前年を下回りましたが、26年連続で長寿世界一の座を守りました。
ちなみに日本人男性の平均寿命は79.64歳でした。
昨年よりも順位を1つ上げ、世界で4位でした。


                  「朝日新聞」7月28日朝刊


それにしても、26年連続世界一というのは凄い!
少し前に「2位じゃダメなんでしょうか?」と言った人がいましたが(笑)、もちろん2位より1位のほうがいいに決まっています。
なでしこジャパンだって、世界一になったからこそ、あれだけ大騒ぎになったわけです。
ワールドカップ2位でもそれなりに盛り上がったでしょうが、やはり1位とは重みが全然違います。栄えある長寿世界一の日本女性を何かの形で称えたいものです。


そんなことを考えていたら、いま読んでいる本に興味深いことが書かれていました。
『贈答の日本文化』伊藤幹治著(筑摩選書)という本なのですが、その中に、欧米社会における「祖母の日」について書かれていたのです。
イギリスでは1970年頃、挨拶状、化粧品、花などの業界の代表者が特定日推進委員会を組織し、10月第2日曜日を「祖母の日」とする運動を展開したことがありました。
また、フランスでは実際に「祖母の日」は作られました。
「Fête des Grands-mères(フェテゥ・デ・グランメール)」といって、毎年、3月第1日曜日だそうです。これは、フランスのCafé Grand'Mère(カフェ・グランメール)という有名なコーヒーメーカーが1987年に考えたものだそうです。
それ以来、フランスのカレンダーにも掲載されており、その日、お婆ちゃんたちは花やチョコ、絵などを孫からプレゼントされているとか。
まあ、「父の日」や「母の日」のほかに、新しい贈与の日を創出して贈りものをする機会を拡大し、消費を促そうとしたわけですね。
でも、別にそれは悪いことではありません。結果として、祖母と孫たちのコミュニケーションが進み、お婆ちゃんたちが幸せな気分になれれば素晴らしいことだと思います。



ぜひ、日本でも「祖母の日」を作ってはいかがでしょうか? 内閣府なども、自殺防止もいいですが、こういったハッピーなプロジェクトも検討していただきたいものです。
世界一の長寿を誇る日本女性。その中でも沖縄の女性はさらに一番長寿です。
サンレー沖縄では、ぜひ「オバァの日」を提案したいと思いつきました。
えっ、「オジーの日」はないのかですって?
そういえば、イギリスでもフランスでも「祖母の日」は話題になっても、「祖父の日」というのは聞いたことがありませんね。どこでも、いつでも、男は肩身が狭いもの(涙)。
とりあえず、オジーオリオンビールでも飲んでいるさぁ!(笑)


冗談はさておき、沖縄では「オバァの日」と「オジーの日」、そして日本では「祖母の日」と「祖父の日」を一緒に作ってもいいのではないでしょうか?
だいたい「母の日」と「父の日」があるわけですから、「敬老の日」などと一緒くたにしないで、ぜひ「祖母の日」、「祖父の日」を作るべきです。
祝日はたくさんあったほうが「おめでとう」と「ありがとう」の声も増えます。
そうなれば、ハートフル・ソサエティが近づいてくるのではないかと思います。


2011年7月28日 一条真也