台風15号

一条真也です。

おはようございます。東京に来ています。
台風15号は、全国各地で甚大な被害を残しました。
わたしも、昨夜は命からがら宿泊先のホテルに帰りました。


                 「朝日新聞」9月22日朝刊


ブログ「受章祝賀会」に書いた祝賀会の最中に台風15号が東京を直撃。
JR山手線をはじめ、各種交通機関がストップしました。わたしは大塚からなんとか目白まで行き、そこから30分ほど待ってタクシーを拾い、赤坂の宿まで帰りつきました。
本当は、横浜に住んでいる長女と落ち合うために山手線で新橋まで行く予定でした。
しかし、乗り込んだ電車が目白で止まってしまったために目白駅で降りたのです。
新橋では、タクシー待ちの人々が長蛇の列をなし、20〜30分に1台しかタクシーの空車が来なかったそうです。北九州の自宅でテレビを見ていた妻から連絡が入りました。
あのまま新橋に向かっていたら、危うく帰泊難民になるところでした。



傘は吹き飛ばされそうだし、骨折した足は痛いし、引出物の大きな袋を2つも抱えているし、一時は絶体絶命かと思いました。それにしても、19時半にはすでに雨はやみ風が強めに吹いていただけでしたが、あれでも山手線が止まるのですね。



まるでバブル全盛期の銀座や六本木みたいにタクシーも全然拾えないし、国際都市・東京は意外と災害などのトラブルに弱いということがわかりました。
北九州にいると、まずタクシーが拾えないということはありません。
なにしろ、タクシー保有台数日本一の第一交通の本社が小倉にありますから。
昨夜は、東京だけでなく、横浜も混乱していました。
横浜駅も全線ストップしてしまい、長女とは結局会えませんでした。
それにしても、引出物が重かった・・・(中味は桐箱に入ったドラ焼でした)。


首都圏を直撃した後、台風15号は東北に向かいました。気仙沼石巻といった東日本大震災の被災地が台風の被害に遭う光景をテレビのニュースで見て、涙が出ました。
仮設住宅に住む方々にまで避難勧告が出るのは、やりきれません。
せめて、東北だけは避けてほしかったです。
しかも、涙ぐんでいたら地震までありました。


まったく、今年は自然の脅威を嫌というほど思い知らされます。
よく、「自然を守ろう」とか「地球にやさしく」などと言います。
しかし、それがいかに傲慢な発想であるかがわかります。
やさしくするどころか、自然の気まぐれで人間は生きていられるのです。
生殺与奪権は人間にではなく、自然の側にあるということです。
実際、今回の台風でも計13人の死者・行方不明者が出ています。


                    今朝の東京のようす


台風一過の東京の空は晴れています。
しかし、雲ひとつないかと思ったら、新宿の副都心上空は厚い雲で覆われています。
一昨夜、名古屋が水没している光景をニュースで見て、「まさに日本沈没だ!」と思いました。『日本沈没』はSFの巨匠・小松左京の大ベストセラーですが、わたしは同じ小松作品である『首都消失』を思い浮かべました。『首都消失』は、謎の雲が東京の機能を麻痺させ、日本が大混乱に陥るという物語です。
これから打ち合わせを数件こなしてから、北九州へ帰ります。


2011年9月22日 一条真也