「家族になろうよ」

一条真也です。

1月4日は、わが社の新年祝賀式典が行われます。
その後は新年祝賀会が開催され、わたしはカラオケを歌うことになっています。
昨年は坂本九の「ジェンカ」でしたが、今年は何にしようかと悩みました。
そして、福山雅治の「家族になろうよ」に決めました。


昨年の大晦日に、NHK「紅白歌合戦」が放映されました。
嵐やAKB48を知らないわたしの両親は、「若者向けに偏りすぎている」と不評でした。
しかし、今回の紅白は非常に高視聴率を示したそうです。
前半35・2%、後半41・6%(いずれも関東地区)で、2011年の年間最高視聴率を獲得しました。今世紀初めて連続ドラマで平均視聴率40・0%を記録した日テレ系「家政婦のミタ」の最終話を上回り、面目を保ったわけです。今回の紅白は、東日本大震災からの復興、再生に向け「あしたを歌おう。」をテーマに掲げていました。
わたしも少し観ましたが、「あした」とともに「家族」もテーマだったように感じました。
その中で、横浜からの中継で福山雅治が歌った「家族になろうよ」が心に沁みました。



この歌は、結婚情報誌「ゼクシイ」のCMソングなので、もちろん知っていました。
しかし、フルバージョンでじっくり聴いたことはありませんでした。
それを紅白で改めて聴き、「ああ、いい歌だなあ」と思ったのです。
「ゼクシイ」のCMソングですから、完全に結婚式を意識して作られています。
でも、そこにマーケティング臭さは感じられず、素直な感動を呼ぶシンプルな曲です。
何より感心したのは、「いつか、お父さんみたいな大きな背中で」「いつか、お母さんみたいな静かな優しさで」と実際の家族のイメージが湧いてくる歌詞です。
両親だけではありません。「いつか、おじいちゃんみたいな無口な強さで」「いつか、おばあちゃんみたいな可愛い笑顔で」と祖父母も登場します。
さらには、「いつか、あなたの笑顔によく似た男の子と」「いつか、わたしと同じ泣き虫の女の子と」といったように未来の子どもたちまで歌われているのです。



最近、世の中は「無縁社会」などと言われていました。
では無縁といわれる、その「縁」とは何でしょうか。
この世にあるすべての物事や現象は、みなそれぞれ孤立したり、単独であるものは1つもありません。他と無関係では何も存在できないのです。
すべてはバラバラであるのではなく、緻密な関わり合いがあります。
そう、この緻密な関わり合いを「縁」と呼ぶのです。
わたしは冠婚葬祭業を営んでいますが、結婚式にしろ、葬儀にしろ、人の縁がなければ成り立たない商売です。わたしは常々、この仕事にもしインフラがあるとしたら、それは人の縁に他ならないと広言しています。「無縁社会」などと呼ばれている日本を、「有縁社会」に再生すべく、わが社はいろいろとチャレンジしてきました。
その代表的なプロジェクトが「隣人祭り」であり、そして「婚活セミナー」です。



人間には、家族や親族の「血縁」をはじめ、地域の縁である「地縁」、学校や同窓生の縁である「学縁」、職場の縁である「職縁」、業界の縁である「業縁」、趣味の縁である「好縁」、信仰やボランティアなどの縁である「道縁」といったさまざまな縁があります。
それらすべての「縁」に関連しているものこそ、「冠婚葬祭」ではないでしょうか。
すべての「縁」という川は、「冠婚葬祭」という大河あるいは海に流れ込みます。
そして、多くの「縁」の中でも最も基本となり、最も重要なものこそ「血縁」です。
「血縁」には、「先祖」という過去と「子孫」という未来があります。
そして、何よりも「家族」という現在があります。家族を作るのは「夫婦」という単位です。そこから、「親子」や「兄弟」という血縁が派生していくのです。
家族になろうよ」という歌には、2つの糸が登場します。
祖父母という過去の糸、これから生まれてくる子どもという未来の糸です。
過去と未来の糸がつながったとき、けっして切れない強いタテ糸となります。
家族になろうよ」は冠婚葬祭のインフラ・ソングと言えるかもしれません。


わたしは、「家族になろうよ」には、ルーツがあると思います。
1966年、わが社が創業した年に発表された「お嫁においで」という歌です。
ブログ「お嫁においで」でも書いた加山雄三の名曲ですね。
じつは、福山雅治は「HORIZON」という加山雄三の名曲のカバー・アルバムに参加したことがあります。そこで、「お嫁においで」のカバーを歌っているのです。
のびのびと自由に歌っている感じで、わたしも大好きな一曲です。
考えてみれば、「お嫁においで」とはずいぶんストレートというか無邪気なプロポーズの言葉ですが、「家族になろうよ」も負けていません。交際しているカップルの男性が「お嫁においで」と言えば、女性が「家族になろうよ」と返す・・・・・もしかしたら、「家族になろうよ」は「お嫁においで」のアンサー・ソングではないでしょうか。
でも、「お嫁においで」という言葉は、男性優位の思想を背景にしているというか、ちょっと時代を感じさせます。フェミニストたちの怒りを買いそうな部分もありますな。
その点、「家族になろうよ」は非常に現代的な感覚の言葉ですね。



わたしは、「お嫁においで」という歌が大好きです。
子どもの頃から、よくウクレレを弾きながら歌っていました。
家族になろうよ」も、意外とウクレレが似合うのではないかと思います。
ということで、明日は久々にウクレレも披露する予定です。
じつは、今夜はずっとその練習をしていました。
新年祝賀会に参加される社員のみなさんは、どうぞ、ご期待下さい!
というか、わたしと一緒に、みんなで「家族になろうよ」を歌いましょう!
最後に、正月で帰省していた長女が横浜に帰りました。
家族が1人いなくなって、わが家は寂しくなりました。
特に、次女がションボリしています。
家族全員が揃う次の帰省が待ち遠しいです。
早く、春休みにならないかな(●´・△・`)はぁ〜


2012年1月4日 一条真也