孔子文化賞受賞祝賀会

一条真也です。

ついに、5月18日が来ました。
松柏園ホテルにおいて、わたしの「孔子文化賞」受賞祝賀会が開催されました。
まず、世界孔子協会の孔健会長、および孫美嬌参事官をはじめとする中国大使館の方々をお迎えしました。それから、発起人の方々に御挨拶をさせていただきました。


孔子文化賞」受賞祝賀会が開催されました



18時から受付をスタートし、18時半から祝賀会がスタートしました。
九州はもちろん、東京から、金沢から、沖縄から・・・・・300名を超える方々が各地から集まって下さいました。最初に会場が暗くなって、「孔子文化賞受賞への道」と題されたプロモーションDVDが上映されました。


いよいよ祝賀会のスタートです

最初に、プロモーションDVDが流れました



その後、司会者の「開式の辞」に続き、「発起人紹介」が行われました。
このたびの発起人は、以下の方々です。
合田周平様(電気通信大学 名誉教授)
石村僐悟様(株式会社石村萬盛堂 代表取締役社長)
大迫益男様(株式会社ゼンリンプリンテックス 取締役会長)
岡野正敏様(岡野バルブ製造株式会社 代表取締役会長)
奥田知志様(東八幡キリスト教会 牧師)
鎌田東二様(京都大学こころの未来研究センター 教授)
越川禮子様(NPO法人江戸しぐさ 理事長)
則宗興様(戸上神社 宮司
近藤郄弘様(工芸美術家)
自見庄三郎様(国務大臣 金融・郵政改革担当)
辰巳和正様(辰巳法律事務所 所長弁護士)
田中亮一郎様(第一交通産業株式会社 代表取締役社長)
築城則子様(染織家)
豊川裕子様(株式会社豊川設計事務所 代表取締役
長谷川房生様(株式会社はせがわ 代表取締役社長)
星山佳須也様(株式会社三五館 代表取締役社長)
村上充生様(永照寺 住職)



いずれも、日頃から、わたしが御指導いただいている方々ばかりです。
また、このブログにもニックネームつきで登場される方々もいます。
有縁の人々の顔をながめながら、わたしの胸は感謝の念でいっぱいになりました。



残念ながら、自見庄三郎大臣は直前で欠席されることになりました。
一昨日までは出席の予定でしたが、ギリシャ発の欧州金融危機で緊急のデフレ対策会議の召集が野田首相からかかったのです。現役の大臣ですので、仕方ありません。
それでも自見大臣は、わたしに直接お電話をかけて下さり、「どうしても参加したかったが、申し訳ありません。とても残念です」と言って下さいました。


三五館の星山社長の挨拶

心して挨拶をお聴きしました



さて、多くの発起人を代表して、三五館の星山社長が挨拶をして下さいました。
星山社長は、わたしの受賞の経緯について説明して下さいました。
そして、わたしのことを「濁りのない経営者にして大教養人」とか「孔子論語儒教の、理解と解釈において国内ナンバーワン」とまで言って下さいました。もう穴があったら入りたい心境でしたが、『ハートフル・ソサエティ』以来、ずっと公私ともにお世話になっている星山社長の温かいお言葉に感動しました。


北橋市長が挨拶して下さいました

市長から過分なお言葉を頂戴しました



それから、「来賓祝辞」へと移りました。
最初に、北九州市北橋健治市長が挨拶して下さいました。
市長は、わたしを今年生誕150周年を迎える森鷗外になぞらえて下さいました。
作家と軍医総監の二足の草鞋を履いた鷗外の姿にわたしが重なるというのです。
思いもよらぬ過分なお言葉に、わたしは大変恐縮しました。


世界孔子協会・孔健会長の挨拶

孔健会長直筆の「仁」の字を手渡される



そして、世界孔子協会の孔健会長も「来賓祝辞」をして下さいました。
孔子の子孫」の登壇に、満員の参列者の中からどよめきが起こりました。
わたしのことを「世界一の礼の実践者だ!」と言って下さったときは、涙が出るほど感激しました。また、わざわざ直筆で「仁」の字を書かれ、手渡して下さいました。
それから、わたしが登壇し、「謝辞」を述べました。
わたしは、以下のような話をさせていただきました。


「謝辞」を述べさせていただきました



本日は、ご多用の中、わたしごときのために、このような素晴らしい祝賀会を開いていただきまして、誠にありがとうございます。
多くのご来賓の皆様、そして発起人の皆様方に、心より御礼申し上げます。
さて、2月28日、わたしは孔子文化賞を受賞させていただきました。
「身に余る光栄」と思っております。これも、ひとえに本日ご参集の、わたしを日頃より支えて下さっている皆様のおかげと深く感謝いたしております。
本日は、世界孔子協会の孔健会長もお越しいただき、まことに光栄です。
孔健会長に、「わたしの受賞理由は何ですか?」とお聞きしたところ、「礼の実践」であると言われました。わたしどもは日々、多くの結婚式や葬儀のお手伝いをさせていただいていますが、冠婚葬祭の基本となる思想は「礼」です。


「礼」についてお話しました



この「礼」こそは、わたしが孔子から学んだ最大の教えです。
「礼」とは、「人間尊重」ということだと思っております。
ちなみに、わが社のミッションも「人間尊重」でございます。
また、わたしは大学の客員教授として多くの日本人や中国人留学生に「孔子」の思想を教えてきました。主宰する平成心学塾では、日本人の心の柱である神道・仏教・儒教を総合的に学び、日本人の幸福のあり方を求めてきました。さらに、一条真也として、これまで多くの本も書いてきました。孔子や『論語』に関する著書もございます。それらの活動は、バラバラのようで、じつは全部つながっていると考えています。それらは、すべて、「人間尊重」という考え方を広く世に広める「天下布礼」であると思っております。


孔子文化賞」受賞の喜びをお伝えしました



孔子文化賞を授与され、わたしは本当にこれ以上ない喜びをおぼえました。
といいますのも、わたしは人類史上で孔子を最も尊敬しているからです。
もちろんブッダやイエスも偉大ですが、孔子ほど「社会の中で人間がどう幸せに生きるか」を考え抜いた人はいないと思います。世に多くの賞あれど、自分が心の底から尊敬している人の名前が入った賞を授与される喜びはひとしおです。
孔健会長、本当にありがとうございました。



じつは、わたしの人生は、孔子の思想によって救われました。
それは、わたしが40歳になる直前のことでした。
不惑の年を迎えるにあたり、何をすべきかといろいろ考えましたが、「不惑」という言葉が『論語』の「四十にして惑わず」に由来することから、『論語』を精読することにしました。当時、わたしは社長に就任したばかりで、多くの問題を抱えていました。
わが社は冠婚葬祭を生業とすることから、その根幹となる「礼」の精神を学び直したいという思いもありました。高校の漢文の授業以来久しぶりに接する『論語』でしたが、一読して目から鱗が落ちる思いがしました。その頃の自分が抱えていた悩みや疑問の答えが、すべて『論語』に書かれていたのです。「どうして、2500年前の古代中国人が、21世紀の日本人である私のことを知っているのだろう?」と不思議で仕方がなく、「この本は自分のために書かれたのではないか」とさえ思いました。



そこで私は、40歳になる誕生日までに、『論語』を40回読むことに決めました。
それだけ読めば内容は完全に頭に入りますので、以後は誕生日が来るごとに再読します。つまり、わたしが70歳まで生きるなら70回、80歳まで生きるなら80回、『論語』を読んだことになります。すると、不思議なことに、何も怖くなくなりました。何も惑わなくなりました。なんのことはありません、私は「不惑」という言葉の出典である『論語』を読み込むことで、実際に「不惑」になったのです。
私は来年、50歳になります。「五十にして天命を知る」ということで、自らの使命を知るかもしれません。そして、それはおそらく、孔子の「礼」の精神をさらに広めていくことではないかと思います。「葬式は必要!」や「人は老いるほど豊かになる」や「隣人の時代」といったメッセージをさらに発信していくことではないかと思います。


心からの感謝の気持ちを述べました



冠婚葬祭業もホテル業も、あるいは今年から新たに参入した高齢者介護事業も、すべては「人間尊重」というわが社のミッションに直結しています。
わが社は「礼」の実践を生業とする「礼業」であると思っています。
「礼の実践」が評価された受賞ということで、この栄誉ある孔子文化賞は佐久間庸和ではなく、一条真也でもなく、サンレーの社員全員で頂いた賞だと思っております。
これからも、わたしどもは「礼」の心を「もてなし」「ふるまい」「しつらい」という形にして、みなさまの人生の大切な場面でのお手伝いをさせていただければ幸いでございます。
いろいろと偉そうなことを言いましても、まだまだ私は未熟者でございます。
今後とも御指導下さいますよう、どうか、よろしくお願いいたします。
本日は、まことに、ありがとうございました。


花束を贈呈していただきました

第一交通・黒土会長による乾杯の音頭



わたしの「謝辞」が終わると、「花束贈呈」です。
発起人を代表して、小倉高校の先輩でもある豊川設計事務所の豊川裕子代表、そしてサンレー社員を代表して新入社員の長野梓さん(総務課)から花束を受け取りました。そして、第一交通産業の黒土会長が乾杯の音頭を取って下さいました。
黒土会長からは、「子どもの頃からよく知っていますが、本当にご立派になられた。今では、心より尊敬申し上げております。これからも、多くの人を幸せにする活動に期待しています」との過分なお言葉をいただきました。
92歳になられる経済界の大先輩のお言葉に、深く感激いたしました。
そして、黒土会長による乾杯のご発声により、華やかに宴がスタートしました。


300人を超える方々が集まって下さいました

自見大臣からのビデオ・メッセージ



途中で祝電の披露が行われ、元内閣総理大臣である麻生太郎様、福岡県知事の小川洋様をはじめ、各銀行の頭取の方々などからの祝電が読み上げられました。
また、本日緊急の金融対策会議のために出席できなかった自見大臣からのビデオ・メッセージが流されました。自見大臣は、『論語』の言葉をたくさん紹介しながら、わたしのことを「日本が誇る『論語』の専門家であり、孔子の精神を見事に経営と人生に反映している稀有な方」とのお言葉を寄せて下さいました。


ナフコの深町会長夫人と

北九州市の北橋市長を囲んで

江戸しぐさ越川禮子先生、小笠原流礼法の福成清子先生と

発起人のみなさんと一緒に



それから、引出物として配られる新刊『礼を求めて』の紹介ビデオの上映などをはさんで、和気あいあいと歓談タイムが進みました。
北九州銀行の加藤敏雄頭取、ナフコの深町会長夫人、井筒屋の影山英雄社長、東京からはアパマンショップの大村浩次社長も来て下さって光栄でした。
高校の同級生たちもたくさん来てくれて、嬉しかったです。
最後は、佐久間進会長が「お礼の言葉」を述べ、祝賀会は中締めとなりました。


佐久間会長の「お礼の言葉」

最後は、皆様を送賓させていただきました



「礼」に代表される孔子の思想は、すべて父である佐久間会長から教わったものです。
孔子は2500年前の師ですが、この世でのわたしの最大の師といえば佐久間会長に他なりません。その会長の言葉を聞いて、わたしの胸は熱くなりました。
そして、会長、わたし、そして妻の3人で皆様を送賓させていただきました。
送賓の際にも、皆様から温かい言葉をかけていただきました。
わたしは、「縁」の有難さに何度も涙が出そうになりました。
この夜のことは、わたしは一生忘れません。
死ぬまで、いや死んでからも忘れません。
皆様、本当にありがとうございました。


さらなる「天下布礼」に向かって・・・・・



祝賀会の終了後は、孔健会長とさらなる「天下布礼」を誓い合いました。
なお、祝賀会には(株)中日映像出版の岸邦晴会長も、わざわざ名古屋から来て下さいました。人気ブロガーでもある岸会長は、自身のブログ「岸邦晴のつれづれBlog」に祝賀会について書かれています。「一条真也氏 孔子文化賞を祝う会」という記事です。
記事の最後には、「不惑にて孔子論語出会いたり礼を伝える天命の今」という短歌まで詠んで下さいました。また、わたしのことを「日本で一番のブロガー」とまで評価して下さっており、まことに恐縮です。岸会長こそ、ブログの達人であると思います。
携帯カメラを駆使した抜群の映像センスと温かい文章・・・・・。
とても素晴らしいブログですので、ぜひ、御覧下さい!


2012年5月19日 一条真也



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