絵葉書の愉しみ

一条真也です。

わたしは絵葉書をよく書きます。
出張が多いのですが、出張先から家族や知人にさまざまなポストカードを出します。
「レパード」という、わたしが疲れたときに寄る止まり木のような小さなスナックが小倉にあります。昔、レパードのマスターに出張先のパリから絵葉書を出したところ、とても喜んでくれました。
それが嬉しくて、ついつい調子に乗って全国各地から、また海外からも出していたら、気づくと500枚ぐらいになっていました。
現在、わたしが出した絵葉書はすべて店内に飾られています。

出張や旅行に行くと、まず、絵葉書を求めます。
でも、最近は、絵葉書を売っている店が少なくなってきました。
京都、金沢、沖縄といった観光地は別として、全国的に絵葉書が入手しにくくなっています。写メールの時代に、今さら絵葉書でもないのでしょうか。
絵葉書という文化が崩壊の危機にあるのかもしれません。
そこで、手に入らないのなら、自分で作ろうと思い立ちました。
昨年、サンレーのオリジナル・ポストカードを12枚セットで作製しました。
                
               サンレー・オリジナル・ポストカード


わが社の施設や所有する絵画などが中心です。
風景写真は、沖縄を代表する写真家である安田氏に撮影していただきました。
ポストカードのテーマですが、そのすべてが日本人、いや人類の心の拠り所となり、信仰の対象となったものばかりです。
すなわち、太陽に月、花に緑、オリンポス12神に八百万の神々、ブッダ孔子ソクラテス・イエスの世界四大聖人、さらには民間信仰のシンボルである七福神に河童まで。
わたしたちが営む冠婚葬祭業は、人々の心が憧れ、畏敬の念を抱くものなら何でも取り入れる「何でもあり」の精神で成り立っています。
それは、心学でいう「いいとこどり」でもあります。
自らの信じる対象だけを相手に押し付ければ、最後に行き着くところは戦争です。
しかし、互いの大切にするものを受け容れる「何でもあり」なら平和な共存が望めます。
神道、仏教、儒教道教キリスト教、etc・・・・・あらゆる宗教的エッセンスが奇跡的に融合した「日本の冠婚葬祭」は、人類の平和的共存にとって大きな役割を果たしうると、わたしは確信しています。
わたしたちは、「結婚は最高の平和である」と「死は最大の平等である」を事業の二大テーゼとしています。これからも、わたしたちがお世話させていただく一件一件の結婚式が「世界平和」に、葬儀が「人類平等」に直結しているとの理念をもって日々のサービスに取り組んでゆきたいと思っています。
そんな想いのこもったポストカードは、松柏園ホテル、マリエール・オークパイン、紫雲閣といったサンレーの諸施設で無料でお配りしています。
ぜひ、みなさんも、わたしが作った絵葉書を使って、大切な方へハートフル・メッセージを出していただければ嬉しいです。

2010年2月23日 一条真也