長谷川町子美術館

一条真也です。

サザエさん通り」を通って、「長谷川町子美術館」に到着しました。
以前も訪れたことがあるのですが、そのときは改修工事中で閉館だったのです。
ようやく入れる喜びを噛みしめながら、館内に入っていきました。


                  これが、長谷川町子美術館だ!


思ったよりも、小さな美術館です。
展示も「サザエさん」関係のものはほんの一部で、あとは長谷川町子がお姉さんの鞠子さん(マーねえちゃん)と一緒に集めた美術品が展示されています。
サザエさん」「エプロンおばさん」「いじわるばあさん」などの姉妹社の本が続々とベストセラーになり、経済的に余裕が出たので、美術品の購入も活発だったとか。
館内の所蔵品は、すべて姉妹の思い出そのものだったのですね。
そのコレクションがなかなかの内容で、ルオー、シャガール、ガレ、ドーム、岸田劉生東山魁夷加山又造平山郁夫、近藤悠三などの作品が並べられています。
長谷川町子自身も美術への関心が高かったようで、自らが描いた絵もたくさん展示されていました。



でも、やはり興味を引くのは「サザエさん」です。
この美術館の売り物である磯野家の家屋の模型がありました。
屋根を外しているので中の間取りが一目瞭然です。
おなじみの玄関、茶の間、波平が囲碁を楽しむ和室などの様子もよくわかります。
写真撮影が絶対禁止とのことで、お見せできないのが残念です。
意外と部屋数は多く、茶の間をリビングとするなら、5LDKといったところでしょうか。
この磯野家の家屋は80坪だそうですが、現在の桜新町は坪250万円はします。
ですから、80坪で2億円になりますね。
「庶民の代表」というイメージのある磯野家ですが、意外に資産家なのですね。(笑)
もちろん、以前の桜新町は庶民の町でした。
桜新町商店会では、いち早く新潟からの集団就職を受け入れたそうです。
磯野家が土地を買ったのは戦後間もない頃で、サラリーマンが退職金で借家を2軒買えるぐらいの相場だったそうです。


                ミュージアム・ショップで買ったもの


あまり時間がなかったので、ざっと館内を見た後、ミュージアム・ショップで本と「サザエさん祝儀袋」を買いました。
美術館を出ると、外に記念撮影のコーナーがありました。


                     記念撮影コーナー


サザエさん」には、日本人の「こころ」があります。
これから、わたしは「無縁社会」を乗り越えるヒントを探すために、さまざまな角度から「サザエさん」について考えていきたいと思います。


2010年6月15日 一条真也