隣人の時代

一条真也です。

おかげさまで、このブログが500本目になりました!
想像以上に早いペースで、自分でも驚いています。
これからも、つれづれなるままに書き続けてゆきたいと思います。
金沢は非常に暑いです。昨日も37度近くにまで気温が上昇したようです。
今日は、なんと昨日以上に暑いようです。たまりませんな。



さて、今朝の「朝日新聞」に、またしても100歳以上の高齢者の所在不明に関する記事が一面のトップで出ていました。
まさに、老人大国が揺れに揺れています。



テレビをつけてみると、フジテレビ系の「とくダネ!」でも、100歳以上の独居老人の問題が取り上げられていました。
わたしが先日訪問した千葉県松戸市常盤平団地の「いきいきサロン」などが紹介されていました。ブログ「常盤平団地」に詳しく紹介しています。



高齢者の所在不明も孤独死も、老人大国である日本が抱える深刻な問題です。
いま、日本は「無縁社会」などと呼ばれています。
ぜひ、これを「有縁社会」へと変えなければなりません。
人間には、家族や親族の「血縁」をはじめ、地域の縁である「地縁」、学校や同窓生の縁である「学縁」、職場の縁である「職縁」、趣味の縁である「好縁」、信仰やボランティアなどの縁である「道縁」といったさまざまな縁があります。



わたしは思うのですが、その中でも「地縁」こそは究極の縁ではないでしょうか。
なぜなら、ある人の血縁が絶えてしまうことは多々あります。
かつての東京大空襲の直後なども、天涯孤独となった人々がたくさんいたそうです。
また、「学縁」「職縁」「好縁」「道縁」がない人というのも、じゅうぶん想定できます。
しかし、「地縁」がまったくない人というのは基本的に存在しません。
なぜなら、人間は生きている限り、地上のどこかに住まなければいけないからです。
地上に住んでいない人というのは、いわゆる「幽霊」だからです。
そして、どこかに住んでいれば、必ず隣人というものは存在するからです。
それこそ、「地球最後の人類」にでもならない限りは。



わたしは、高齢者の安否確認は、地域住民の役割だと思います。
わが社の営業エリアでもある宮崎県延岡市では、独居老人は毎朝、自宅の玄関先に黄色いハンカチを掲げます。
それを地域の人々が見て、安否確認をするのです。
ハンカチが掲げてあれば、「今日も元気だな」と安心します。
掲げていなければ、「何かあったのでは?」と思って、すぐに駆けつけるのです。
映画「幸せの黄色いハンカチ」から着想を得た素晴らしいアイデアだと思います。
今後、独居老人と地域とをつなぐ「隣人祭り」の重要性も高まるばかりです。
いよいよ、隣人の時代が来ました。


2010年8月5日 一条真也