気功で元気になろう!

一条真也です。

産経新聞」連載中の「念ずれば花ひらく」に、「気」のことが書かれていました。
わが社では、「気」というものを非常に重要視しています。
また、社員全員で毎朝のように、わが社オリジナルの気功を行っています。


               8月5日付「産経新聞」朝刊より



わたしたちの日常生活は、挨拶のあと、「お元気ですか?」「いいお天気ですねえ」などと、すぐさま「元気」や「天気」の話に移るのが常です。
これほど多くの「気」をめぐる単語があるということは、意識するしないにかかわらず、日本人がつねに「気」の流れや状態を気にしてきたということを物語ります。
何よりも、わたしたちはまず、「気」の変化を察することから一日をはじめるのです。



さらに、「気」について考えてみましょう。
まずは宇宙と人間との関わりからはじめる必要があります。
人間は、大宇宙すなわち自然の中に生命を与えられた小宇宙です。
東洋医学には、人間と自然との真理を示すのに「五行説」があります。
一年の春夏秋冬を四季と呼びますが、夏と秋のあいだに土用が入って、季節は五季。
人間の身体には肝、心、脾、肺、腎があって、これを五臓と呼びます。
また、目、舌、口、鼻、耳から感じる感覚を五感と呼び、味についても五味という表現があり、人間と自然との関わりで「5」が重要なキー・ナンバーになっています。
さらに、1年は12ヵ月、人間の体内に走っている経路は12脈、1年は365日、ツボと呼ばれる体内の経穴は365ヵ所、大動脈は12脈、静脈は365脈、大きな関節は12、小関節は365といったふうに、人間と宇宙とは神秘的なほどに対応しています。



その宇宙には気という生命エネルギーが満ちています。
人間や動植物は、宇宙から気のエネルギーを与えられて生まれ、また宇宙の気のエネルギーを吸収して生きているのです。
東洋医学では、人間は天の気(空気)と地の気(食物)を取り入れて、体内の気と調和して生存しているといいます。科学的に見れば、気は一つの波動なのです。したがって、気が乱れると病気になってしまいます。
荘子は「気が集まればそれが生命である。気が拡散すれば死である」と述べました。
人間というものは天の気、地の気が集まってできた存在であり、その気がなくなれば死ぬというのです。このように、東洋医学というより東洋思想の根本的な考え方は「気」を中心に置いています。



東洋思想では、人間の誕生についてもこう考えます。
宇宙は混沌としたカオスの状態であり、その中から陰と陽の気が発生して、重さの軽い陽の気は天に昇って「天の気」となり、重い陰の気は下に沈んで「地の気」となりました。天の気と地の気ができたのです。
そして、陰の気と陽の気が合体して一つになり、人間の生命が宇宙に誕生しました。
よって、人間の生命は気の統合によって生まれ、気によって生かされているのです。



人間の身体とは、気の流れそのものに他なりません。
ちょうどバッテリーのようなものです。
バッテリーは放電ばかりしていると、電気がなくなってしまう。
長くもたせたいならば、ときどき充電しなければなりません。
人間も同様で、気の充電をしなければ気力もなくなり、やる気も起こらなくなって、ついには病気になって死んでしまうのです。


                  これが産霊気功だ!!


気を充電する身体技術を、気功といいます。
わが社には、気を充電する独自の技術として「産霊気功」があります。
これは佐久間会長が自ら開発して、改良を重ねたものです。
そこには「日本心身医学の父」と呼ばれた九州大学名誉教授の故・池見酉次郎先生の熱心なアドバイスがありました。



現在でもサンレーグループの各職場で行なわれている朝の気功は、長年の改良の歴史に基づくオリジナルなものであり、会社にとっても大きな文化的財産だと思います。
冠婚葬祭やホテルというホスピタリティ・サービスに携わる者にとって、最も重要なものがプラスの気です。なぜなら、自分自身が充電した気をお客様に対して放電しなければならないからです。
サンレーグループ社員自らが気を充実させ、元気、陽気、楽しい雰囲気、厳かな雰囲気といったプラスの気をお客様に与えること。それが産霊気功の目的なのです。
一時はよくマスコミにも取り上げられ、「気功のサンレー」などと呼ばれました。



サンレー創業以来、「気づき、気配り、気働きこそホスピタリティそのもの。この三つの気は礼法に通じる」を佐久間会長は信念としてきました。
その意味で、サービスは「気」に通じ、サービス業とは「気業」であると言えるでしょう。
さらには、サービス業に限らず、企業そのものが「気業」であるとも考えられます。
企業とは、経営者の持っている気が社員に乗り移る一個の生命体ではないでしょうか。
経営者が強気で陽気なら、強気で陽気な会社となります。
そして、その逆なら、弱気で陰気な会社となるのです。


                  サンレー社員による気功指導


「産霊」という言葉の意味は、「人間の身体に万物創造の生命エネルギーを容れる技術」ということです。それは「気功」そのものの説明ともなります。すなわち、「産霊」と「気功」とは同義語であり、それを重ねて意味を強化したのが「産霊気功」なのです。
サンレーの社員の多くは気功のインストラクターとして、全国各地の老人会やカルチャーセンターなどで多くの方々に指導を行なっています。
そこでは気功が良い人間関係作りに大いに役立っています。
気功でプラスの気を身体にたっぷり取り入れ、互いに元気を交換したいものですね。


2010年8月5日 一条真也