友愛だより

一条真也です。

松本龍震災復興担当相のスピード辞任には、当然ながら任命責任が問われます。
問われるべき人物は、もちろん菅直人首相です。ブログ「死んだふりをする人」にも書いたように、この人の往生際の悪さにはつくづく呆れています。
そして、多くの方々と同じく、「民主党って本当にダメだなあ〜」と思いました。


            鳩山由紀夫前首相から届いた直筆葉書の両面
                  

しかし、ブログ「ドラゴン・マナー」のUPとほぼ同時に、民主党の超大物から直筆の葉書が届きました。なんと、鳩山由紀夫前首相からの直筆の御便りです。
裏面には、鳩山氏の直筆で「友愛」と大書されています。
ブログ「新聞書評」に書きましたように、佐久間会長が東京で鳩山前首相にお会いし、わが社が取り組んでいる「隣人祭り」について説明したところ、非常に興味を持たれたそうです。そして、お手紙とともに拙著『隣人の時代』(三五館)をお送りしたのです。
手紙の最後で、わたしは大きな字で「孔子の仁、ブッダの慈悲、イエスの隣人愛・・・・・友愛は人類の普遍思想です!」と書き添えました。



鳩山前首相からの葉書には、本の御礼とともに、「多才振りに敬服いたすと共に、今まさに日本の意識変革が求められている時に大いに参考にすべき思想と存じます。縁を戴いたことに感謝申し上げます」と書かれていました。ありがたいことです。
本当は、民主党というのは鳩山由紀夫氏が創ったのです。
鳩山氏は首相に就任する以前から、ずっと「友愛」を唱えてこられました。
経営学者にして社会生態学者でもあったピーター・ドラッカーは、次なる社会としての「ネクスト・ソサエティ」の姿をさぐりました。
わたしは、これからの社会は、人間の「こころ」が最大の価値を持つ社会になるのではないかと思っています。すなわち、「ハートフル・ソサエティ」です。
それは「隣人愛」や「慈悲」や「仁」にあふれた社会です。
そして、鳩山前首相のいう「友愛社会」のことでもあります。



鳩山氏の祖父である故・鳩山一郎氏は日本を代表するフリーメイソン会員であったことで有名ですが、「友愛」の思想を説いた名著として名高いクーデンホーフ=カレルギーの『自由と人生』や『友愛の世界革命』なども自ら翻訳しているほどです。
鳩山一族の「友愛」思想のルーツは、明らかにクーデンホーフ=カレルギーにあります。
彼は、現在のEU(ヨーロッパ共同体)誕生の元になった「汎ヨーロッパ運動」の中心的人物として知られ、ヒトラーの弾圧を受けました。
あまりにも有名な映画「カサブランカ」で、最後にハンフリー・ボガードからスペインに逃亡させてもらうイングリッド・バーグマンの夫のモデルでもあります。
わたしも『自由と人生』や『友愛の世界革命』を読みましたが、まさに「ハートフル・ソサエティ」に直結する社会の姿がそこにありました。
なお、わたしの友愛思想についての考え方はブログ『友愛革命は可能か』フリーメイソンについての考え方はブログ『フリーメイソン』をお読み下さい。


まさに、「隣人の時代」とは「友愛の時代」でもあります。
鳩山氏が首相を退任された後、東日本大震災が発生し、ようやく日本にも「隣人の時代」が到来したようです。いま、鳩山氏が日本国の首相であったら、隣人祭りも新たな展開を見せて、大きく普及していたかもしれないなどと思ってしまいます。
でも、まだ遅くない。ようやく日本が「隣人の時代」を迎えた今なら、まだ間に合います。
前首相は「隣人祭り」に強い興味を持たれたそうですので、ぜひ北九州にお越しいただき、わが社がサポートする「隣人祭り」を見ていただきたいと願っています。
また、わたしも足が完治して上京した暁には、鳩山氏をお訪ねしたいと思います。
それにしても、わたしは日々、多くの方々にお手紙や著書をお送りしますが、これだけ丁重な礼状を書く方はなかなかいません。わたしは、鳩山由紀夫という方の生き方に、口先だけではない本物を見た気がしました。


                  「友愛」は人類の普遍思想だ!


2011年7月5日 一条真也