世間師

一条真也です。

今日は、朝からサンレー本社で今年最初の会議でした。
午後2時、素晴らしいお客さまが訪ねてきてくれました。
世間師の清家遊歩さんです。「平和インテリジェンス」こと藤和彦さんの紹介でメールの交換などを重ねていましたが、今日ようやくお会いできました。


清家遊歩さん



清家さんは、USENのラジオ番組などのパーソナリティとして有名な方です。
もともと東京に住んでおられましたが、震災後は京都に移住されています。
今日は、奥様の故郷である福山から、わざわざ小倉の松柏園ホテルまで訪ねて来られました。大の読書家でもある(わたしの本もよく読んで下っています)清家さんは、非常に好奇心旺盛な方です。松柏園の庭園にあるペトログラフ(古代シュメールの古代文字)が刻まれた岩や鷗外や漱石の句碑にも関心を持たれていました。


ペトログラフが刻まれた岩の前で



清家さんは、「世間師」を名乗っています。
世間師とは、いったい何か。以下の2つの意味があるそうです。
1.世間に通じて、その智恵を地域にもたらす人。2.旅から旅へ渡り歩く人。
清家さんのHPの「自己紹介」には、次のように書かれています。
「はじめまして、清家遊歩です。私の趣味は、世間を知ること。これまで、老若男女、有名人から無名人まで、約1000人にインタビューしてきました。歴史を中心として、約2万冊の読書。こうした活動から得た世間のリアル、ワイルドを、わかりやすくお伝えしていくことが私の使命です」
それから、御本人によるプロフィールは以下の通りです。
「1969年、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業。
在学中に、学習塾で起業するも、5年で失敗。
その後、リクルートを経て、2度目の起業。
電子出版事業などを経て、現在は、音声出版社経営。
お年寄りの聴き書きをNPO『昭和の記憶』として設立。第17回社会起業家賞受賞。
事業失敗、詐欺被害、被告、離婚、落選など、さまざまな失敗を経験。
『常識』の大切さを痛感」
特に、ライフワークとされている「昭和の記憶」は素晴らしいプロジェクトです。
わたしは、つねづね1人の高齢者は1個の図書館に相当すると考えています。
昭和の記憶」は、まさに「人間図書館」のコレクションといった観があります。
記憶を残すという点で、冠婚葬祭とも共通点が多いと思いました。


清家さんのお話は大変勉強になりました



松柏園の貴賓室でコーヒーを飲みながら、2人でいろんな話をしました。
「礼」の話に始まり、冠婚葬祭のこと、家族のこと、介護事業のこと、無縁社会のこと、森信三の立腰教育のこと・・・・・清家さんのお話は大変勉強になりました。
また、ラジオのパーソナリティを務めているだけあって、声が良いのに感心しました。
声だけでなく、相手の話をきちんと聞く聞き上手な礼儀正しい方でした。
わたしは、年の初めにこんな素晴らしい方にお会いして、本当に嬉しくなりました。
清家さん、今日はお会いできて良かったです。今度は、東京か京都で会いましょう。
道は違っても、わたしたちはお互いに同じ目的地をめざしているような気がします。
清家さん、これからも、よろしくお願いいたします。


2012年1月5日 一条真也