江戸しぐさの語り部

一条真也です。

今夜、「江戸しぐさ講演会」に参加しました。
講演会の開始前、講師の越川禮子先生にお会いしました。
ブログ『身につけよう! 江戸しぐさ』で紹介した本の著者です。
ブログ『死ぬには良い日だ』で紹介した本の訳者のお母様でもあります。
越川先生は現在86歳とのことですが、非常にお元気です。


越川禮子先生



越川先生は1926年生まれ、チャキチャキの江戸っ子です。
44年に青山学院女子専門部を卒業されました。
66年、(株)インテリジェンス・サービスを設立され、代表取締役社長に就任されました。市場調査と商品企画などを手掛ける女性スタッフだけの会社ですが、それにしても当時では画期的な社名だったと思います。
86年、アメリカの老人問題を取り上げたドキュメント『グレイパンサー』を上梓。
『グレイパンサー』は、「潮賞ノンフィクション部門」の優秀賞を受賞しました。
以後、合理的で科学的、しかも美的で人にやさしいイキな商人道である「江戸しぐさ」を含め、共生を一貫したテーマとして、研究執筆活動を続けておられます。



特に、「江戸しぐさ」の伝承者であった柴三光氏に学ばれ、師匠の遺志を継いで「江戸しぐさ」の普及に努めてこられました。講演活動も盛んに行っておられます。
2007年、NPO法人江戸しぐさ」を設立、理事長に就任されました。
江戸しぐさ語り部」として、今日も「思いやりのかたち」を説いて回る日々です。
わが社の佐久間進会長は、自ら小笠原流礼法の普及に尽力していますが、以前から江戸しぐさに注目していました。そのため、この道の第一人者である著者をお招きして、教えていただいたこともあります。
もともと、わが社は会長の教育方針により、小笠原流を会社ぐるみで学んでいました。
小笠原流武家の礼法ですが、江戸しぐさは商家の作法。
武士と商人の違いはありますが、ともに「思いやりのかたち」としては同じです。
じつは、佐久間会長も越川先生の講演会に来たがっていました。
しかし、どうしても所用で来られず、とても残念がっていました。


久々にお目にかかれて嬉しかったです



数日前、越川先生からお電話を頂戴し、29日の講演会にお誘いを受けました。
今日お会いしますと、「昨日、孔子文化賞だったんでしょ。稲盛さんと御一緒ですって。本当に、良ござんしたねぇ」と江戸弁で祝福のお言葉をかけられ、感激いたしました。
今回の講演会でも、1時間半をノンストップで語られるエネルギーに脱帽しました。
越川先生、久々にお目にかかれて嬉しかったです。
また、非常に有意義なお話をありがとうございました。
これからも、お元気で、「江戸しぐさ」を日本中に広めてください!


2012年3月1日 一条真也