現代グループ葬儀場

一条真也です。

ハード・スケジュールは、まだまだ続きます。
今朝のバス故障のトラブルだけでなく、今日はどしゃ降りの雨で交通渋滞に巻き込まれ、各訪問先への到着が大いに遅れました。韓国互助共済組合を後にしたわたしたちは、次の訪問先であるソウル峨山(アサン)病院の葬儀場を訪れました。


現代グループの葬儀場を訪れました

韓国最大規模の葬儀場です



この葬儀場は、韓国を代表する財閥である現代グループが経営する韓国最大の葬儀場です。「あの現代が葬儀場を経営しているのか!」と驚かれる方もいるかもしれませんが、その通りです。現代だけでなく、三星グループも葬儀場を経営しています。
日本でいえば、トヨタや三菱がセレモニーホールを経営するようなものですね。
わたしは以前、三星の葬儀場は訪問しましたが、現代の葬儀場は初めてです。


ホテルのようなエントランス

本日の故人情報一覧



まず、その巨大さに圧倒されました。病院も大きいですが、葬儀場も大きい!
中に入ると、エントランスはホテルのロビーのような雰囲気でした。
エントランスの奥には、電光掲示板で本日の故人の情報が顔写真つきで表示されていました。それにしても、すごい数です。
この葬儀場には、全部で21のホールがあります。
また、年間で2125件の葬儀が行われるそうです。
ホールの数は減らして、各ホールの面積を広げる傾向にあります。
なぜなら、韓国では葬儀の参列者が年々増加しているというのです。
縁を見直す気運が盛り上がっているせいだそうで、「無縁社会」とか「葬式は、要らない」などの妄言がはびこる日本とは大違いですね。


ガラス越しの納棺ルーム



葬儀のスタイルですが、以前は日本と韓国はほぼ同じでした。
しかし、ここ数年で病院内葬儀場が流行すると、明らかにスタイルが変化してきました。
病院内ということもあって、衛生面を重視しているのか、遺体が人々の面前に置かれなくなったのです。患者が亡くなると、遺体は洗浄もされないまま、納棺ルームに運ばれます。納棺ルームで遺体が死化粧を施されるところを遺族はガラス越しに見ます。
それから、遺体は安置所に運ばれ、そのまま火葬場へと向かうのです。
つまり、葬儀の祭壇の前には遺体はありません。
参列者は遺体なき祭壇の中の遺影に向かって参拝するのです。
わたしは、遺族が遺体の手を握ったり、髪を撫でたりすることがグリーフケアにつながると思っています。ですから、遺体を隠すというスタイルには違和感を憶えました。


多くの花が飾られていました

花は、1つで約1万5000円だとか



葬儀場では多くの葬儀が同時並行で行われていました。
韓流ドラマで目にするような場面も多く見られました。
また葬儀場の中には、多くの花が飾られていました。
これらの花の値段をお聞きすると、1つで1万5000円ぐらいだそうです。
韓国の葬儀場を見て思うのは、展示してある美術品が多いことです。
この点は、日本のセレモニーホールも大いに見習う必要があるでしょう。


2012年4月26日 一条真也


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