総務・人事責任者会議

一条真也です。

21日、サンレーグループの「全国総務・人事責任者会議」が行われました。
会場は、松柏園ホテルバンケットTHE JEWEL BOX」です。
わたしは、社長訓話をするために「世界平和パゴダ」から大急ぎで駆けつけました。


総務・人事責任者会議のようす



総務・人事責任者会議が開かれるのは久しぶりですが、長年わが社の総務課長として活躍して下さった末さんの定年退職を前にして開催されました。2005年には人事の、06年には総務の責任者会議を開きましたが、そこでわたしは短歌を詠みました。
人事については、「人事とは 人の良き面引き出して 人の振り見て我が振り直せ」。
総務については、「総務とは 法を守りて人守り 祭り護りて社を護る」。
以上のような歌を詠み、今日も改めてみなさんに紹介しました。


人事とは何か

総務とは何か



それから、総務・人事共通の訓話として「人間関係」について話しました。最初に「縁」と「絆」という言葉を取り上げ、「縁」は先天的で「絆」は後天的であると述べました。
そして、「良い人間関係づくり」のためには、まずはマナーとしての礼儀作法が必要となります。いま、わたしたちが「礼儀作法」と呼んでいるものの多くは、武家礼法であった小笠原流礼法がルーツとなっています。


真剣に聴く参加者たち



小倉の地と縁の深い小笠原流こそ、日本の礼法の基本です。特に、冠婚葬祭に関わる礼法のほとんどすべては小笠原流に基づいています。
小笠原流礼法などというと、なんだか堅苦しいイメージがありますが、じつは人間関係を良くする方法の体系なのです。小笠原流礼法は、何よりも「思いやりの心」「うやまいの心」「つつしみの心」という三つの心を大切にしています。これらは、そのまま人間尊重の精神であり、人間関係を良くする精神ではないでしょうか。


「縁」と「絆」についても話しました



原始時代、わたしたちの先祖は人と人との対人関係を良好なものにすることが自分を守る生き方であることに気づきました。相手が自分よりも強ければ、地にひれ伏して服従の意思を表明し、また、仲間だとわかったら、走りよって抱き合ったりしたのです。
このような行為が礼儀作法、すなわち礼法の起源でした。
身ぶり、手ぶりから始まった礼儀作法は社会や国家が構築されてゆくにつれて変化・発展して今日の礼法として確立されてきたのです。ですから、礼法とはある意味で護身術なのです。剣道、柔道、空手、合気道などなど、護身術にはさまざまなものがあります。しかし、もともと相手の敵意を誘わず、当然ながら戦いにならず、逆に好印象さえ与えてしまう礼法の方がずっと上ではないでしょうか。
まさしく、礼法こそは最強の護身術である。そのように、わたしは思います。


「人間関係を良くする魔法」について話しました



さらに、わたしは礼法というものの正体とは魔法に他ならないと思います。
フランスの作家サン=テグジュペリが書いた『星の王子さま』は人類の「こころの世界遺産」ともいえる名作ですが、その中には「本当に大切なものは、目には見えない」という有名な言葉が出てきます。本当に大切なものとは、人間の「こころ」に他なりません。
その目には見えない「こころ」を目に見える「かたち」にしてくれるもの。
それこそが、立ち居振る舞いであり、挨拶であり、お辞儀などではないでしょうか。
それらを総称する礼法とは、つまるところ「人間関係を良くする魔法」なのです。
また礼法以外にも、江戸しぐさ、愛語、笑い、祭り、掃除など、人間関係を良くする魔法がこの世には多く存在します。それらのサワリを紹介しました。


懇親会のようす

最後は「末広がりの五本締め」で



訓話の後は、末廣課長の送別会も兼ねた懇親会が松柏園ホテルで開かれました。
サンレー北九州の中野執行役員・管理本部長の乾杯の音頭でスタートしました。
最後は、末廣課長による「末広がりの五本締め」で締めました。
さらに懇親会の後は、松柏園のラウンジで二次会も開かれました。
日頃は離れて仕事をしている仲間たちが大いに親睦を深めた夜となりました。



2012年8月22日 一条真也