新緑の季節

一条真也です。

今朝、高校3年生の長女を車で予備校まで送りました。
すると、「本屋さんに行くなら、買ってほしい本がある」と言われました。
『珍獣ハンター イモトの動物図鑑 アフリカ編』(日本テレビ)という本です。
長女は、イモトアヤコの大ファンなのです。(バラして、ごめん!)
そこで、小倉のクエストという書店に行きました。
エストは九州で最大級の大型書店です。
わたしの本もたくさん売っていただき、いつも感謝しております。
長女に例の本を、次女には『ふしぎの国のアリスの算数パズル』山崎直美著(さ・え・ら書房)という本を選び、レジに向かいました。
すると、レジの横に緑色の本が平積みにされていました。
なんと、わたしの新刊『葬式は必要!』(双葉新書)ではありませんか!
しかも、島田裕巳著『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)と一緒に並べられ、「やっぱり出ました!!『葬式は必要!』」と書かれたPOP付きです。

           
                     ナイス・コピーのPOP


いやあ、めっちゃ嬉しいなあ!クエストさん、本当にありがとうございます。
おかげさまで本の売れ行きも好調のようです。
いろんなメディアやブログでも紹介されはじめています。
コンセプト・ワーク・ショップ(CWS)代表である佐藤修さんのホームページでも紹介していただきました。
佐藤さんは尊敬するコンセプターですが、最愛の奥様を3年前に亡くされました。
奥様が旅立たれた日から現在まで、奥様への挽歌を毎日ブログで綴られています。
もうすぐ1000日を迎えようとしていますが、その挽歌ブログにも『葬式は必要!』のことを書いていただきました。

日々、亡き愛する人を悼んでおられる佐藤さんに同書をお送りしたところ、「とても共感しました」とのお言葉をいただき、本当に嬉しかったです。



他にも、読者の方々から続々と感想やご意見が届いています。
その中で、アマゾンに「業界の危機に一人で立ち上がった、その心意気や良し」というレビューがありました。
ありがたいお言葉ではありますが、わたしは業界のために書いたのではありません。
もちろん会社のためでもありません。
最期の儀式に迷う日本人のために書きました。
天地神明に誓って、本当です。



でも、業界関係者から激励の手紙やメールなどが届くと、やはり心強いものです。
フューネラル・ビジネスのオピニオン・リーダーである国際経営の井上幸生会長やセキセーの石原正次会長からも過分なお言葉を頂戴しました。
大手互助会の経営者の方々からも続々と礼状が届いています。
しかし、専門誌「SOGI」の編集長である碑文谷創さんが『葬式は必要!』には違和感があるといったような内容を自身のブログに書かれていました。
何か、わたしが饒舌すぎるというか元気が良すぎる感じがされるそうです。
「もっと、たどたどしく死を語ったほうがいい気がする」などと書かれています。
碑文谷さんとは旧知の仲ですが、昨年も「SOGI」のインタビュー取材を受けました。
碑文谷さんも某出版社から『葬式は、要らない』の反論本を書いてほしいとの依頼があったそうですが、多忙のため、8月くらいになったら書き始めようかと思われていたとか。
そんな折に、わたしから『葬式は必要!』が送られてきたので、そのスピードに驚かれたそうです。わたしはブログの文章から、どことなくわたしが急いで本を書き上げたことに対しての批判的な印象を受けました。
また、碑文谷さんのブログへのコメントの中に、「2匹目のドジョウを狙った」というものがありました。これは、ちょっと聞き捨てなりません。
第一、「2匹目のドジョウ」とか「便乗本」というのは、島田氏の言説にならった葬式無用論を展開する本のことです。『葬式は必要!』は、まったくその反対です。
正しくは、「反論本」とか「対抗本」と呼ぶべきでしょう。
日本語の正しい使い方を知らない人は困りますね。
わたしは、基本的に、卑怯千万な匿名ブログの妄言は一切無視するのですが、碑文谷さんの場合は知っている仲でもあり、話は別です。
早速、碑文谷さんにメールを送りました。そこで次のように書きました。
「ブログの文面を読みますと、どうも碑文谷様のお気には召さなかったようですが、いろいろな意見が出てくること自体が大事だと思っています。会社のエゴ、業界のエゴを超えて、みんなで「葬儀」の意味と未来を考えることが必要ではないでしょうか」
それから、『葬式は、要らない』について、こうも書きました。
「いたずらに無視を決め込んでいればいいという問題ではありません。あえてムキになって言い返す者がいてもいいと思います。たどたどしく死を語る者、ムキになって死を語る者がいてもいいと思います。 わたしは、今回、一刻も早く『葬式は、要らない』に対して反論しようと思いました」
すると、早速、碑文谷さんから返信が来ました。
人様の私信を勝手にブログに書くわけにはいけませんので、要約しますと、碑文谷さんはわたしの執筆の速さに心から敬服されたそうです。
ただ、自分の文体ではあのような書き方になるので理解してほしいとのこと。
また、互いの論理展開が違うのは仕方ないが、「親愛感をもっているがゆえのことと受け取っていただければ幸いです」と最後に結ばれていました。
その後も数回にわたってメールを交換させていただきました。
わたしは知らなかったのですが、碑文谷さんはBSフジで島田裕巳氏と2時間討論されたそうです。また、6月には国学院大学でお二人の公開討論会が開催されるそうです。
異なる意見を持つ者同士が正々堂々と討論する。本当に素晴らしいことです。
わたしも、公開討論会にはぜひ行ってみたいと思います。
さまざまな場で、葬式が必要なことを唱えて下さる碑文谷さんに心からの敬意を表したいと思います。



書店から戻って庭に出てみると、新緑が目にまぶしいほどです。
ツツジもきれいに咲きました。
先日仕入れた知識によれば、緑色は「希望」「平和」の色だそうです。
一方、黄色は「嫉妬」の色だとか。
この新緑の季節、全国の書店でも緑色がたくさん拡がってくれることを願っています。
巻き起これ、グリーン・ウェーブ!


                   新緑が目にまぶしい


                  ツツジも咲き誇っています


2010年5月2日 一条真也