過ちのうた♪

一条真也です。

「戯れ」の後は、「過ち」です。
サーカスの「Mr.サマータイム」といえば、ハイ・ファイ・セットの「フィーリング」と並ぶ大人の恋を歌った名曲ですが、そこに歌われている恋愛には大きな違いがあります。
前者の歌は主人公である女性は、一夜のラブ・アフェアを「過ち」と見て非常に後悔しているのに対し、後者の歌の主人公の女性は微塵たりとも後悔していないことです。
たしかに「戯れ」ではあったけれども、「過ち」ではないわけです。
そこに彼女なりの覚悟があったわけですね。
両者の違いとは、どこから来ているのか。
それは、「Mr.サマータイム」の女性には決まった恋人がいて、単に誘惑に負けて浮気をしただけです。つまり、一夜の相手のことが別に好きではなかった。
でも、「フィーリング」の女性は相手の男性のことが心から好きだったのです。
そんなことを考えながら、「Mr.サマータイム」を聴くと、また味わい深いのでは?
そういえば昔、服部まこが出演した化粧品のCMで、この「Mr.サマータイム」が流れていました。中学の頃だったと思いますが、彼女と曲の両方に惹かれました。
後に、松柏園ホテルのサマー・ディナーショーにサーカスを招き、この歌をライブで聴いたときは感動しました。そのハーモニーは最高でした。
また、昨年だったか、東京は麻布十番の銭湯で服部まこサンに遭遇しました。
娘さんと一緒で風呂上りの様子でしたが、相変わらず美しかったです。


恋人がいるのに、行きずりの相手と浮気をした歌は他にもあります。
高橋真梨子の「ごめんね」です。
その後悔ぶりは、「Mr.サマータイム」よりもさらに激しくなっています。
何度も何度も「ごめんね」と謝っています。
この歌を嫌いな男性も多いようですね。
「あまりにも身勝手な女の歌だ!」といわけです。
そういえば、「東京の止まり木」ことDANのマスターも怒っていました。
何か個人的な思い出でもあるのでしょうか?(笑)
わたしは、「消えない過ちに後悔する前に」というサビが耳に残る名曲だと思います。


最後に、松任谷由実の「青春のリグレット」を紹介したいと思います。
これは、上の2曲とはちょっと趣が違います。
というのも、決まった相手というか婚約者のいる女性が、一夜をともにした男性に対して謝っている歌なのです。
女性はほんの遊びだったのに、その男性は本気で彼女を愛してしまったのです。
おそらく、恋人と別れて自分を選んでくれと迫ったのでしょう。
でも、彼女は彼についてゆきませんでした。
そのまま、恋人と結婚してしまうのです。
「私を許さないで、憎んでも、おぼえてて」という歌詞が一見、彼への愛情を絶ち切れずに悩んでいるようでいて、「私はあなたを振ったけど、いつまでも忘れないでよ」みたいな女のエゴも感じてしまいますね。
でも、さすがはユーミン。非常に文学的な歌だと思います。


最後に、短歌を一首。
「戯れに恋はすれども 過ちは犯すまいとぞ 思ふこの頃」(庸軒)
別に、わたしの個人的な経験を歌ったものではありませんよ。
あくまで創作短歌ですから。(笑)
それでは、おやすみなさいzzzzz。


2010年6月7日 一条真也