受賞お祝い会

一条真也です。

昨日は、「春の嵐」が日本列島を吹き荒れましたね。
昨夜、「孔子文化賞」受賞のお祝い会を北九州の方々から開いていただきました。
場所は、小倉の清水にある「エタンセール・カワモト」というフレンチのお店です。
日頃から親しくお付き合いいただいている皆様が集まって下さいました。


エタンセール・カワモトの前で



わたしは、皆様が揃い次第に謝辞を述べるつもりでいたのですが、しこたま酔っ払ってしまいました。なにしろ、「ダンディ・ミドル」こと大迫会長が、「あんたはシャンパン王子だから」とか何とか言って、わたしに特大のグラスでシャンパンをガンガン飲ませてくれるのです。
わたし1人でシャンパンを3本は空けたのではないでしょうか。
その他にもワインはもちろん、キールグラッパなどの強い酒も飲みました。


カンパイ!

お祝いの品をプレゼントされました

皆様から頂戴したフラワーアレンジメント

小倉織のマネー・クリップと花のブローチ



最初に、岡野会長から御挨拶をいただきました。
続いて、森川社長の音頭でシャンパンで乾杯しました。
また、皆様からお祝いのフラワーアレンジメントを頂戴しました。築城先生からは小倉織のマネー・クリップ、大迫会長からは花のブローチもプレゼントしていただきました。
わたしは、ご参集いただいた皆様へ感謝の気持ちで、胸がいっぱいになりました。
そして、会の最後に以下のような挨拶を述べさせていただきました。
今日は、春の嵐が吹き荒れる中、ご参集下さいまして、ありがとうございます。
わたしのような若輩が、このような名誉ある賞を頂戴し、身に余る光栄です。孔健先生をはじめ、関係者の方々には深く御礼を申し上げます。
わたしは、冠婚葬祭の会社を経営しています。日々、多くの結婚式や葬儀のお手伝いをさせていただいていますが、冠婚葬祭の基本となる思想は「礼」です。
「礼」とは、「人間尊重」ということだと思います。
ちなみに、わが社のミッションも「人間尊重」です。
また、わたしは大学の客員教授として多くの日本人や中国人留学生に「孔子」の思想を教えてきました。主宰する平成心学塾では、日本人の心の柱である神道・仏教・儒教を総合的に学び、日本人の幸福のあり方を求めてきました。さらに、これまで多くの本も書いてきました。孔子や『論語』についての著書もございます。
それらの活動は、バラバラのようで、じつは全部つながっていると考えています。
それらは、すべて人間尊重思想を広く世に広める「天下布礼」ということだからです。


お祝い会のようす



昨今、日本人の「礼」は危機的状況にあるように思います。
親が亡くなっても葬式をあげない人が増え、『葬式は、要らない』などという本まで登場しました。わたしは、「このままでは日本人が大変なことになってしまう」と危惧し、『葬式は必要!』という本を書きました。
世界に数ある宗教の中で、儒教ほど葬儀を重要視するものはありません。
孔子が開いた儒教は、何よりも「親の葬礼」を人の道の第一に位置づけました。
人生で最も大切なことは、親のお葬式をきちんとあげることなのです。
逆に言えば、親のお葬式をあげられなければ、人の道から外れてしまいます。
わたしたちの仕事は、多くの方々に堂々と人の道を歩んでいただくお手伝いをしているのです。これほど、世のため人のためになる仕事はないと心から誇りを感じています。今日みなさまにぜひお伝えしたいことは、日本の冠婚葬祭業は、孔子が説いた「礼」の精神をしっかりと守っているということです。


お祝い会のようす



孔子文化賞を授与され、これ以上ない喜びに打ち震えています。
というのも、わたしは人類史上で孔子をもっとも尊敬しているからです。
ブッダやイエスも偉大ですが、孔子ほど「社会の中で人間がどう幸せに生きるか」を考え抜いた人はいないと思います。世に多くの賞あれど、自分が心から尊敬している人の名前が入った賞を授与される喜びはひとしおです。
わたしは、39歳のときに『論語』の素晴らしさを知りました。
40歳を目前にして「不惑」という言葉の出典である『論語』を40回読んだのです。
すると、不思議なことが起こりました。もう何も惑わなくなったのです。「不惑」の出典である『論語』を40回読むことによって、わたしは実際に「不惑」を手に入れたのです。
わたしは来年、50歳になります。「50にして天命を知る」ということで、自らの使命を知るでしょう。それは、おそらく、「天下布礼」の道をさらに突き進み、孔子の人間尊重思想を広めていくことではないかと思います。



また、今日はNHKの関口局長、朝日の宮川代表を相手に、失礼ながら「無縁社会」や「孤族」という日本語はおかしいということをお伝えし、わたしは今後も新しい「有縁社会」づくりに向かって尽力したいということを宣言させていただきました。
このたび、北九州市立文学館の館長にご就任された今川さんからは、「ユウエン社会ではありません。ウエン社会ですよ!」と御指導いただきましたが・・・・・。
いま、日本ではすでに「血縁」や「地縁」は崩壊したのだから、他の「縁」を見直すべきだという議論があります。SNSなどによる「電縁」や、趣味を通じての「好縁」などの重要性も叫ばれています。それも大いに結構なことです。しかし、わたしは、人間はどこまでも「血縁」や「地縁」から離れられない存在であると思います。
日本人にとって何より喫緊の課題は「血縁」や「地縁」の再生ではないかと考えます。
今日は、誠に不遜ながら、そんなことを申し上げました。


アーキテクト」「ダンディ・ミドル」と

心のこもった挨拶をして下さった「酒飲む人



月の織女」こと築城先生は、「本を書き過ぎじゃないかと心配したこともあったけれど、本当に良かったねぇ・・・・・」と言って下さいました。
アーキテクト」こと白川先生は、日本銀行の白川総裁の弟さんですが、このたびの受賞を「北九州にとっても嬉しいニュースですね」と言って下さいました。
酒飲む人」こと二村先生が中締めの挨拶をされました。高校の先輩でもある二村先生は、「この日が来るのを俺は信じとった。これからの北九州は、お前が背負わんといかん」との過分なお言葉を述べられました。二村先生は、ずっと昔からわたしを励まし続けて下さったのです。帰り際、NHKの関口局長は「この賞をあなたが受賞して、僕は本当に嬉しいなあ」としみじみと言って下さいました。朝日の宮川代表からは「忙しいでしょうが、本はどんどん書かれたほうがいいですよ」とのアドバイスを頂戴しました。
皆様の言葉が心に染みて、自分は良き兄貴や姉貴に恵まれていると思いました。
今夜お集まりいただいた皆様のご恩は決して忘れません。特に、お祝い会を企画して下さり、シャンパンをはじめ貴重なお酒をご提供いただいた大迫会長のご厚情に心から感謝いたします。おかげさまで、生涯忘れえぬ素晴らしい思い出になりました。
皆様様、本当に本当に、ありがとうございました。


2012年4月4日 一条真也


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