BOOK

『崩れる』

一条真也です。『崩れる』貫井徳郎著(角川文庫)を読みました。 著者は、ブログ『慟哭』で紹介した名作を書いた気鋭の作家です。 数々の長編の問題作で知られる著者ですが、本書は短編集です。 結婚にまつわる八つの風景 本書には、「結婚にまつわる八つの…

『人質の朗読会』

一条真也です。『人質の朗読会』小川洋子著(中央公論新社)を読みました。 「中央公論」2008年9月号から2010年9月号に年4回掲載された作品です。 非常に不思議な味わいの残る小説ですが、読み進むうちに静かな感動を何度も覚えました。本書は、…

『舟を編む』

一条真也です。『舟を編む』三浦しをん著(光文社)を読みました。 言わずと知れた、2012年本屋大賞に輝いた作品です。「辞書編纂」というマニアックなテーマながらも多くの読者を得て、ベストセラー街道を邁進中です。 言葉の海に魅せられる人びとの物…

『礼を求めて』

一条真也です。最新刊『礼を求めて』(三五館)がついに刊行されました。 このたびの孔子文化賞の受賞を記念して出版された本です。 「なぜ人間は儀式を必要とするのか」というサブタイトルがついています。 なぜ人間は儀式を必要とするのか 表紙タイトルの…

『孔子』(井上靖)

一条真也です。5月18日になりました。 今日の18時半から「孔子文化賞」の受賞祝賀会が開催されます。 「孔子の子孫」こと孔健先生をはじめ、多くのお客様が北九州へ来られます。 緊張のあまりとか、武者震いとかいうのでもないのですが、落ち着きません…

『周公旦』

一条真也です。『周公旦』酒見賢一著(文春文庫)を再読しました。 著者は、わたしと同じ1963年生まれで、第1回日本ファンタジー大賞受賞の処女作『後宮小説』以来、独自の視点で中国文化の深層を描き出す作家として知られます。 なお、著者は本書で新…

『瓦礫の中から言葉を』

一条真也です。今夜は、玄侑宗久さんとメールのやりとりをしました。 7月11日に京都大学の稲盛財団記念館で開催される「震災関連プロジェクト〜こころの再生に向けて」のシンポジウムで御一緒するのです。 玄侑さんからは「久しぶりにお目にかかれますね…

『祝魂歌』

一条真也です。ブログ「新しい仲間たちへ」の社長訓話では、最後に「冠婚葬祭業とは、魂のお世話業である」と述べました。結婚式は「結魂」の、葬儀は「送魂」のお世話をするのです。 今夜は、『祝魂歌』谷川俊太郎編(朝日文庫)を読みました。 ブログ『祝…

『祝婚歌』

一条真也です。ブログ「『母の日』と『金婚式』」に書いたように、わたしの両親が金婚式を迎えました。 結婚50周年の両親に、結婚23年目のわたしと妻はお祝いの言葉を述べました。 自宅に帰ってから、『祝婚歌』谷川俊太郎編(書肆山田)を読みました。 …

『陽だまりの偽り』

一条真也です。『陽だまりの偽り』長岡弘樹著(双葉文庫)を読みました。 帯には、「ベストセラー『傍聞き』で大注目の著者、瞠目のデビュー作!」「21世紀最強の短編ミステリ作家の飛翔に同行せよ!・・・・・村上貴史氏(解説より)」と書かれています。…

『傍聞き』

一条真也です。東京に来ています。 『傍聞き』長岡弘樹著(双葉文庫)を読みました。 いま、非常に話題になっているミステリー短編集です。 日本推理作家協会賞・短編部門受賞作 「おすすめ文庫王国」2012本の雑誌増刊の国内ミステリー部門でダントツの…

『たんじょうびおめでとう!』

一条真也です。今日はわたしの49回目の誕生日ですが、『たんじょうびおめでとう!』マーガレット・ワイズ・ブラウン作、レナード・ワイスガード絵、こみやゆう訳(長崎出版)を読みました。 ずいぶん以前に新聞広告でその存在を知り、誕生日の日にお酒でも…

『信頼への挑戦』

一条真也です。ブログ「朋あり遠方より来たる」にも書いたように、昨夜は公益社の古内耕太郎社長と葬儀の意義について大いに語り合いました。帰宅した後、互助会業界の大先輩である千代田セレモニーグループの大石和雄会長から送ってただいた本を読みました…

『なんだかなァ人生』

一条真也です。このブログ記事で、1800本目になります。 ブログ開設から815日目ですが、おかげさまで、毎日継続中です。 でも、正直ブログには少し飽きてきました。「なんだかなァ」という感じです(○・ε・●)? ということで、『なんだかなァ人生』柳…

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』

一条真也です。昨夜は、満月の夜でした。 丸い月の下で、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』東野圭吾著(角川書店)を読みました。 数々のベストセラー小説を生んだ、現代日本を代表する人気作家の最新作です。 すべての人に捧げる、心ふるわす物語 本書の帯には「あの…

『新版 貧困旅行記』

一条真也です。『新版 貧困旅行記』つげ義春著(新潮文庫)を読みました。 世の中はゴールデンウィークだそうですが、わたしには関係ありません。 どこにも旅行にも行きません。そのかわり、何か旅行記でも読もうと思ったのです。 つげ式紀行エッセイ決定版 …

『ウルトラQ 彩色版』

一条真也です。「子どもの日」の今日、またまた童心に返りました。 『ウルトラQ 彩色版』藤原カムイ著(角川書店)を読んだのです。 「ウルトラQ」とは、ブログ『ダンウィッチの怪』にも書きましたが、日本の特撮テレビ映画史に残る伝説的作品です。「特撮…

『昭和ちびっこ未来画報』

一条真也です。 今日は、「子どもの日」ですね。 かつては、「子どもの日」に2人の娘たちをどこかに連れて行くのが習慣でした。 でも、長女は大学生、次女は中学生で、もうそんな時代は過ぎ去ってしまいました。 わたしは、自分の子ども時代を思い出すよう…

『原子力と宗教』

一条真也です。『原子力と宗教』鎌田東二・玄侑宗久著(角川oneテーマ新書)を読みました。 日本を代表する宗教哲学者にして神道ソングライターの鎌田氏、芥川賞作家にして現役僧侶である玄侑氏。この2人が「原子力」と「宗教」について大いに語り合った…

『日本の文脈』

一条真也です。『日本の文脈』内田樹・中沢新一著(角川書店)を読みました。 本書は、現代日本を代表する2つの知性による対談集です。 ブログ『大津波と原発』で紹介した本に続く両者の対談となります。 野生の思想家同士による渾身の対談集 本書の帯には…

『一般意志2.0』

一条真也です。5月になりました。この10日で、わたしは49歳になります。 『一般意思2.0』東浩紀著(講談社)という本を読みました。 ブログ『クォンタム・ファミリーズ』で紹介した小説の著者が書いた思想エッセイです。 「ルソー、フロイト、グーグ…

『SQ “かかわり”の知能指数』

一条真也です。『SQ “かかわり”の知能指数』鈴木謙介著(ディスカヴァー・トゥエンティワン)を読みました。昨日のブログ『SQ 生きかたの知能指数』で紹介したダニエル・ゴールマン博士の著書の内容を入門書的にわかりやすく説明しています。 著者は19…

『SQ 生きかたの知能指数』

一条真也です。『SQ 生きかたの知能指数』ダニエル・ゴールマン著、土屋京子訳(日本経済新聞出版社)を読みました。サブタイトルは「ほんとうの『頭の良さ』とは何か」です。 一般に「頭の良さ」といえば「IQ」が思い浮かびますが、さらに進んだ知能指…

『図解でわかる! ブッダの考え方』

一条真也です。東京に来ています。 明日からは、「東アジア冠婚葬祭業国際交流研究会」の海外視察で韓国に行きます。 さて、大変長らくお待たせしましたが、『図解でわかる!ブッダの考え方』(中経の文庫)の見本がついに出ました。これまでにドラッカーや…

『淡々と生きる』

一条真也です。『淡々と生きる』小林正観著(風雲舎)を読みました。 著者は、2011年10月12日に亡くなりました。 本書は、2012年1月25日に刊行されています。 そう、本書は著者が生前最後に書いた遺作なのです。 人生のシナリオは決まってい…

『豊かな心で豊かな暮らし』

一条真也です。『豊かな心で豊かな暮らし』小林正観著(廣済堂出版)を読みました。 帯には「小林正観さん遺稿 最後のメッセージ〜どうしても伝えたいこと」「みんなが笑顔で幸せに生きる真の法則」と書かれています。 みんなが笑顔で幸せに生きる真の法則 …

『心に響いた珠玉のことば』

一条真也です。『心に響いた珠玉のことば』小林正観著(KKベストセラーズ)を読みました。 昨年10月に逝去した心学研究家が、「すごいことば」20を厳選した名言集です。 人生が広がり、魂が喜ぶ20の知恵 本書の帯には、「人生が広がり、魂が喜ぶ20…

『すべてを味方 すべてが味方』

一条真也です。『すべてを味方 すべてが味方』小林正観著(三笠書房)を読みました。 表紙カバーには「たくさんの『メリット』があなたの人生に次々起こる!」と書かれ、また、帯には「『楽しみながら幸せ』になる“得”な行きかた」と大書され、「『人間関係…

『釈迦の教えは「感謝」だった』

一条真也です。『釈迦の教えは「感謝」だった』小林正観著(風雲舎)を再読しました。 「心学」の先達である著者の本を固め読みしているのです。 本書は、ブログ『「そ・わ・か」の法則』で紹介した本とともに、『法則の法則』(三五館)でも取り上げました…

『「そ・わ・か」の法則』

一条真也です。『「そ・わ・か」の法則』(サンマーク出版)を再読しました。 「心学」の先達である著者の名著を固め読みしているのです。 著者は、心理学・社会学・教育学博士で、作詞家や歌手でもありました。 人生を輝かせる“実践方程式” 本書の「もくじ…